番組制作費の削減に伴い、出演タレントたちのギャラも減額されているという今のテレビ業界。とはいえ、それでもやはり芸能人たちのギャラは、一般市民からすれば高額なことが判明した。10日深夜に放送された『有田とヤラシイ人々』(TBS系)では、そんなギャップが特集され、意外な芸能人たちの意外にも高額な年収が次々と暴露された。
この日、番組に出演したのはMCの有田哲平(42)のほか、ゲストとして杉村太蔵(34)、遠野なぎこ(33)、ハマカーン浜谷(35)などの面々。お世辞にも超売れっ子の大物タレントというわけではないゲストたちが、世間の人々が抱くイメージ年収を元に、自らの年収について言及した。
たとえば、元国会議員で現在タレントとして活動している杉村に対して、世間が抱いているイメージ年収は1,682万円だったという。本人とすれば、「34歳でこんなに稼いでいたら相当上ですよ」と言っていたが、その顔はどこかほころんでいる。その後、国会議員の平均年収が2,896万円(番組調べ)と発表された杉村は、「まあ、それよりは…」と、議員時代より年収が高いことを漏らしていた。
「杉村さんは個人事務所ですし、ギャラの交渉なども自ら行うタレントとして有名ですからね。少し面倒くさそうなロケがあると、相当上乗せしてギャラを要求してくるそうですよ。特に番組がゴールデンタイムに放送されるようなものになると、足元を見るように交渉してくるそうです(笑)。番組では議員時代より今のほうが収入は多いと言っていましたが、多いどころではないかもしれませんね。倍くらいいっているかもしれません。通常、タレントと事務所はギャラを分けることになりますが、彼の場合はギャラのすべてが入るわけですからね。後ろ盾がないというリスクはありますが、稼げる時に稼いでおけばいいという考えなのでしょう。芸能界からお呼びがかからなくなれば、知名度を活かした事業でも起こすつもりなのではないでしょうか」(業界関係者)
また遠野は、世間が自分に抱いているイメージ年収が1,277万円だったことに「ああ~そう…」と微妙な反応を見せる。しかし、バラエティに出始めてから「年収は3倍になった」と告白。朝ドラのヒロインまで務めた遠野の女優時代の年収が400万円程度だったとは考えにくい。それこそ現在の彼女の年収は、イメージ年収の3倍ほどになるのではないだろうか。
女優業よりはるかに稼げるバラエティ。その甘い蜜を知った遠野は、日々ネタ探しに奔走しているという。常にメモは欠かさず、「酔ってアバラを折ったときもラッキーと思った」と語っていた遠野は、まさに芸人顔負けのメンタリティを備えてしまったのだろう。それもすべてトークのためだというのだから、それだけバラエティ番組が金の稼げる仕事ということだ。
そして、世間のイメージ年収に不満顔だったのがハマカーンの浜谷。2012年のTHE MANZAIで優勝し、一躍知名度を上げた彼に対するイメージ年収は895万円だった。杉村や遠野に比べれば確かに若干見劣りする金額。しかし、世間的にいえばサラリーマンの平均年収が400万円ちょっとの時代に900万円は高給取りの部類といえる。それでも不満そうな顔をして、有田に「もっともらってるのか」とツッコまれると「そうですね…」と漏らしていた浜谷。漫才チャンピオンとはいえ、まだまだテレビタレントとしては駆け出しの浜谷だが、世間のイメージよりも収入は多いようだ。
世間一般で年収1,000万円といえば、高額所得者かそうでないかを分ける1つの目安。しかし、どうやら芸能界では、その線引きはもっと上にあるようだ。それがいいのか悪いのかはわからないが、世間とのギャップがあるということは、まだまだテレビ業界には金があるということだろう。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/)
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