前田敦子、AKBとの約1年ぶりライブ共演で「本当の意味での卒業」!?

maeatu0801main.jpg※イメージ画像:「タイムマシンなんていらない」前田敦子/キングレコード

 『AKB48・2013真夏のドームツアー~まだまだやらなきゃいけないことがある~』の札幌ドーム公演が7月31日に開催され、元「不動のセンター」前田敦子(22)が338日ぶりにAKBのステージに登場した。しかし、自身のソロ曲を3曲披露しただけで、ファンが待ち望んでいた「一夜限りのセンター復活」とはならなかった。AKBスタッフはその理由を「メンバーと歌などを合わせる時間がなかった」と説明しているが、実はそこには彼女の意思が見え隠れする。

 現在前田は、9月から放送のNHKで初主演となるドラマ『あさきゆめみし~八百屋お七異聞』を撮影中で、札幌には当日入りし、コンサート終了後にすぐ東京に帰るという忙しさだ。この多忙なスケジュールの中で、AKBメンバーと時間を合わせてのコンサート練習はさすがに難しくスタッフの説明には合点がいく。では何故移動の時間もかからない東京公演ではなく、札幌での出演だったのだろうか。

「AKBサイドと前田サイド、双方のメリットを考えた結果だと思いますよ。前田はNHKの新ドラマの主演に加え、夏から秋にかけてさらに忙しくなると言われています。5月に公開された主演ホラー映画『クロユリ団地』のヒットで女優としての需要が急上昇し、スケジュールを押さえるのが難しい。8月末の東京公演時は時間的に厳しかったのでしょう。しかし、彼女は、女優としての仕事だけでなく今回の公演で披露した新曲『タイムマシンなんていらない』を9月18日にリリースするなど、引き続きアイドルとしての活動も行なっていく。だとすれば、当然そのCDを購入するのは、大多数がAKBのファンなので、そこに訴求しなければならない。卒業して約1年が経っていますし、改めて自分の存在をAKBのファンに直接アピールする場として、タイミング的にもぴったりだったのが札幌公演だったんでしょう。

 AKBサイドの旨味はもちろん“集客”と“話題性”ですね。依然アイドル界のトップには君臨しているものの、その人気の陰りは至るところで報じられているとおりで、ドーム公演のチケットも思ったほどさばけていないのが現状です。これまでのAKBのコンサートではなかった『一般3次発売』まであったようですから。それに、ドームツアーという、いわば“お祭り”にはやっぱりサプライズは必要ですしね」(芸能ライター)

 今回、「かつての絶対的エース・前田敦子出演」というAKBにとってはこれ以上ない切り札をきったカタチだが、これだけの大々的な共演に二度目・三度目があるとしても、その効果や話題性が薄れてしまうことは間違いない。そしてそれは双方にとってもなんらメリットのないことなるだろう。だとすれば、ライブでの共演は二度とない可能性もあり、「AKBとの歌での共演」は実現させたかったところではあるが…。

「当然、AKBサイドとしても歌での共演を望んでいたでしょうね。しかし、前田は昨年末の紅白歌合戦やレコード大賞でも、同様のオファーを『AKBじゃない私がAKBとして出るのはメンバーに失礼』と断っています。この言葉からも分かるように、前田敦子の中でAKBという存在は、スタッフやファンが思うよりも大きく、大切なものなんだと思います」(芸能ライター)

 “最後になるかもしれないライブ共演”でもAKBと歌わなかった前田。「卒業して1年が経ちました。こうしてまた皆さんの前で歌うことができて幸せです」とステージ上で語った言葉は、当然ながら微塵の後悔も感じられず、清々しいものだった。札幌公演で、8月27日に卒業する板野友美から「卒業したら変わりますか?」と問われた前田は、「卒業しても距離は変わらないよね」と答えていた。しかし実際には、メンバー同士の気持ちは変わらなくとも、“AKBとの距離”は遠くなったと感じたのではないだろうか。かつての仲間たちとの同じステージ。変わらない熱狂的なファンの歓声。だけどAKBではない自分…。国民的アイドルグループを離れて1年、本当の意味で“AKBからの卒業”を実感した日なのかもしれない。
(文=ヤマダシズカ)

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