フィギュアスケートの安藤美姫(25)が今年4月に女児を出産していたことを告白し、その父親が公表されないことから様々な憶測が流れていた騒動で驚きの新展開があった。発売中の写真週刊誌「フライデー」(講談社)が、子どもの父親と噂されていたプロスケーター・南里(なんり)康晴(27)を直撃したところ、彼の口から「子どもの父親は僕じゃない」との証言が飛び出したのだ。
安藤の告白後、世間やメディアでは元コーチで恋人関係だったニコライ・モロゾフ氏(37)と、現在の恋人といわれる南里のどちらかが父親だとの憶測が広がった。だが、モロゾフ氏はメディアのインタビューで父親説を否定しており、一昨年に別れたという二人の交際期間を考えても、彼が父親という線は薄いとの見方が大勢を占めた。一方の南里は、安藤の母親公認の仲でツーショット写真も撮られており、「週刊文春」(文藝春秋)や「女性セブン」(小学館)など複数のメディアが父親だと断定。安藤が未婚の母になった理由は、母親の反対や年収100万円といわれる南里の窮状ぶりが結婚の障壁となったとみられていた。
ところが、本人の否定によってマスコミの“父親探し”は再び混迷状態になった。
南里を直撃した「フライデー」によると、記者が「(子どもの)お父さんは南里さんですか?」と尋ねると彼は「いや、違います」と断言。「誰の子どもなのか?」という問いかけに対しては「それは僕も詳しくは話せない」と言った後、思い直したかのように「分からないです」と続けており、明らかに動揺しているそぶりだったようだ。記者が「では、モロゾフ氏ですか?」と核心に迫ると、南里は「いやぁ、そこまでは言えないですね」と質問をかわした。
また、南里は安藤の子どもを見たことがないと言い、同じマンションに住んでいるものの交際はしていないと証言。交際の真偽は別にしても、本当に父親であればノーコメントということはあっても「父親は僕じゃない」とわざわざ完全否定するとは考えにくい。これによって、南里父親説は根底から覆されることになった。
同誌は安藤の祖父にも直撃しており、記者が「父親は南里さんでしょうか」と尋ねると祖父は「いや!いや!」と否定しながら動揺。「ではモロゾフ氏?」との問いには「いえ、そういうことはお答えできませんから」と言葉を濁した。つまり南里と安藤の祖父、二人そろってモロゾフ父親説を否定しなかったことになる。
モロゾフ説は発売中の「週刊新潮」(新潮社)が報じており、記事では「本当の父親は南里くんではないはずです」と関係者が証言。この関係者によると、昨年8月頃にモロゾフ氏は「ミキに子どもができたんだ。中絶してくれと頼んだのに、全然聞いてくれないんだよ」と取り乱していたという。
モロゾフ氏は安藤と会ったのは昨年6月が最後だと明言しているが、今年4月3日といわれる出産日から逆算すればギリギリ計算が合わないこともない。バツ3で教え子に次々と手を出して妊娠もさせてきたモロゾフ氏のキャラクターとも一致する。子どもが「ひまわり」ちゃんと名付けられたのも、モロゾフ氏の祖国ロシアの国花・ヒマワリにあやかったものと考えれば合点がいくところだ。
だが、前述したように当のモロゾフ氏は父親説を否定しており、最後に会ったのが昨年6月という証言が事実だとすれば、出産日からの逆算もあくまで「ギリギリ」合わないこともないだけで実際は妥当とはいえない。
再びモロゾフ説が有力になりながらも、いまだ決定打に欠ける父親探し。この騒動は波紋を広げ続けており、安藤の公式Facebookでは報道陣に対して常軌を逸した非常識な取材を控えてほしいとの呼び掛けが掲載され、一般ユーザーからの誹謗中傷も殺到したために不適切なコメントを削除する方針も明示した。
だが、この謎が解けないままでは、残念ながら過熱報道や誹謗中傷が止むことはないだろう。メディア報道の過熱ぶりに何度も悩まされてきた安藤ならば、この事態は容易に予測できたはずである。にもかかわらず、復帰直前に父親非公表で出産を明かすという思い切った行動をとった安藤。自らプレッシャーを背負いこむかのような行動だが、この重圧と喧騒をはね返して五輪への切符を手にすることができるのだろうか。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)