安室奈美恵が通算10枚目になるアルバム『FEEL』(Dimension Point)を7月10日にリリースする。これに先駆けて同アルバムに収録されている新曲「Let Me Let You Go」のMVショートバージョンが、自身のYouTubeチャンネルで公開された。
MVは、ロウソクが約500本セッティングされたロサンゼルスのビーチで、夕日が沈むまでの20分間という限定的なシチュエーションのもと撮影された。ダンスナンバーを中心とした激しい楽曲が多い安室だが、今回は彼女のアイデアによりライブなどでも見せたことがないピアノ演奏を初披露し、しっとりと楽曲を歌い上げている。
この安室がピアノを演奏するMVは各所で高評価を得ているようだ。しかし、これにお笑い芸人にして、DJとしても活躍しているふかわりょうが、MCを務めるラジオ『ROCKETMAN SHOW』(J-WAVE)で批判したとネット上で話題になっている。
安室の新作PVを見たというふかわは、ピアノ経験者から見ると、指の曲げ方や置き方が未経験者独特のものであり、その弾き方じゃ絶対にこの音は出ないと話している。また安室クラスの著名アーティストに対し、このようなPR手段を提案したと思われるエイベックスに対し「日本を舐めているのか 」と、不満をぶちまけた。
「ふかわは、00年ころからクラブでDJとして活動していました。当時は芸人がDJをしていることで白い目で見られ、時にはお酒やライターがDJブースに飛んできたこともあったそうです。しかし、そんな中でも腕を磨き、“DJロケットマン”としてCDデビューを果たし、iTunesチャートでは1位を取るほどの腕前になっています。今年からはロケットマン名義を封印し、ふかわりょう名義でDJをするなど音楽に対して並々ならぬ思いがあります。音楽家のひとりとして安室を尊敬しているからこそ、彼女の所属するエイベックスへの批判につながったのではないでしょうか」(芸能ライター)
舌鋒鋭くエイベックスを批判したふかわ。またふかわは以前、「本当のことかわかならい」と前置きした上で某テレビ局に対し、韓国政府が金銭を渡しK-POPアイドルたちを斡旋しているという言説にふれ、「公共の電波を使って私腹を肥やすようなやり方を邁進させる法律はないけれど違法なことだと思う」とテレビ局批判ともとられないコメントをしていた。カゲキな物言いは、シュールといわれた彼の芸風とは相反するものだと思うのだが…。
「ふかわは現在『5時に夢中!』(東京MX)のMCを務め、たしなめる、つっこむなど多才な手法で番組に広がりをもたせるなど名司会者ぶりを発揮しています。この番組では岩井志麻子、マツコ・デラックスなど一癖も二癖もあるコメンテーターを起用し、彼らのタブーなく切り込んでいくかのような、カゲキな物言いが話題です。この番組の出演者たちは『テレビ業界で生きていこうとしていない人たち』といわれるなど、副業的にテレビに出ている人たちです。DJとして評価されているふかわは、出演者たちと同じ立ち位置にいると自覚しているのかもしれませんね」(前出・同)
権力者に媚びない姿勢はネット住民たちより大いに支持されているふかわ。しかし、尖すぎる物言いは彼自身のクビを締める恐れもあるだろう。ふかわには他のアーティスト批判はほどほどに、自身の音楽の才能で世間を騒がせてもらいたいのだが…。
(文=本山文七)