主婦と生活社
9日、子育てをしながら各界で活躍する女性を表彰する『ベストマザー賞』(NPO法人の日本マザーズ協会主催)の授賞式が行われた。この賞は2007年に創設され、昨年は二股騒動の渦中にいた冨永愛や、土屋アンナ、渡辺満里奈らが受賞した。今年は文化部門で元モーニング娘。の辻希美、芸能部門で女優の長谷川京子、音楽部門でhitomi、文芸部門で漫画家の西原理恵子、スポーツ部門で陸上競技選手の赤羽有紀子の計5人が受賞し、式に出席した。
受賞者は、全国の流通・小売他の店舗にて配布されている小冊子内の投票ハガキや、全国発売の雑誌、公式サイトホームページなどで年間を通して一般から受け付けた投票を集計して決定したもので、毎年5月の第2日 曜日にあたる「母の日」近辺で発表されている。しかしこの選考結果に、ネット上では異論が噴出している。
「バツ2のhitomiにデキ婚の辻ちゃん?」「ハセキョーに子育てイメージなんてない」「もっと母親っぽい人いるよね?」「表向きは一般投票らしいけど(笑)やっぱり事務所の力ってすごいんだね」…特に、今年第三子を出産したばかりの辻に対しては、かねてより匿名掲示板などでの風当りが強く、「毎日手抜き弁当」「新生児をぶら下げて自転車四人乗りを画策」「昼寝させすぎが原因なのに長男が夜寝ない寝ないと愚痴ブログ」など彼女が“非・ベストマザー”だという理由をつらつら書き連ねる行為も。とはいえ、他の受賞者と比較しても、毎日育児ブログを更新し、メディア出演時もママとしてのコメントを求められることの多い辻は、ベストかどうかはさておき「母親」としての印象が強いが…。
「結局、どんな母親が理想的な“ベストマザー”かなんて、誰にもわからないし各家庭によって違います。この賞自体が抽象的なものなんです。主催団体の公式サイトでは『お母さんの憧れや目標となるベストマザー』を選び、『素敵な母親像をアピール』することで、全国の母親への感謝や応援の気持ちを表すとありますが、一般の母親にとっては大きなお世話だったりプレッシャーになることさえあるのでは。しかし、“子どもより自分を優先させているように見える”などの言いがかりで何かと叩かれがちな辻さんにとっては、大きな勲章ではないでしょうか。今後も『妹が欲しい』という長女のために4人目の子作りを予定しているそうですし、『4という数字はイヤだから続けてもう一人欲しい』と5人目まで計画しています。これからもママタレント枠で芸能界をサヴァイブしていく気満々ですよね」(女性誌記者)
歌手や文化人にとっては、本業に大した付加価値のつく賞ではないかもしれないが、ママタレントや母親役をこなしていきたい女優たちにとっては、オイシイ賞なのだろう。過去、黒木瞳や森高千里、江角マキコ、今井美樹、石田ひかりらが受賞しているが、確かにいずれも受賞当時はともかく今では「母親」イメージが色濃い面々だ。
ただ、来年以降はこの狭き受賞枠をめぐっていささか混戦模様になりそうだ。昨年~今年にかけて出産した人気女優・タレントは多く、長谷川潤、黒木メイサ、木下優樹菜、倖田來未、藤本美貴、梨花、小倉優子らは女性支持も厚そうである。また、その人柄をあらゆるメディアで賞賛される東尾理子も当然ノミネートが予想される。さらに女優枠では第二子を出産した小雪や井川遥、篠原涼子、そのうえ現在第二子妊娠中の永作博美や木村佳乃などもいる。年内に出産を予定している辺見えみり、吉瀬美智子、仲里依紗、西山茉希、鈴木えみらも注目株だ。立候補制ではないものの、さながらAKB48総選挙のような群雄割拠ぶりだ。
いくらブログや書籍、ドキュメンタリー番組などで私生活を明かしたとしても、日々どのように生活し、子育てに取り組んでいるかは本人とその家族以外は決して知ることはない。それでも上記女優・タレント陣に「良き母イメージ」を抱くことがあるならば、男性読者諸兄も来年の「ベストマザー賞」に票を投じてみてはいかがだろうか。
(文=篠田ロック)