何万円の祝儀を渡さなければならないことを差し引いても、友人の結婚式に参加するのは大きな楽しみだ。旧友と再会し酒を酌み交わす瞬間、おめでたい雰囲気の中で酔っ払う瞬間、感動を味わう瞬間など、喜びのシーンはさまざまだが、しかし結婚式における最大の楽しさはそこではないだろう。エロ男子なら、すぐに分かるはずだ。つまり、“新たに女の子と出会える楽しさ”が、結婚式にはある。
昔から、「結婚式は出会いの場」といわれる。だから、結婚式に“恋の始まり”を期待する参加者も少なくない。筆者トビタも、結婚式にはコンドームを1箱持っていくタイプだ。しかしどうだろう、いざ結婚式に参加してみると、知らない女性とコンタクトを取って、恋愛につなげていくのは、なかなかハードルの高い作業ではないだろうか。
それもそのはず。まず披露宴では、知らないグループとテーブル共有にならぬ以上、面識のない女性とガッツリ話す機会も少ない。やるとすれば待ち時間にロビーで「どちらの知り合いですか?」なんて声をかけるパターンだが、しかし、披露宴の段階からガツガツとナンパをするのは、雰囲気からして厳しい。それをやっていいのは武田修宏だけだろう。
となると、チャンスは当然ながら二次会以降となる。しかし、ここでも注意点がたくさんあるのが現実。ということで、それらの注意点をまとめつつ、結婚式で出会った女性とセックスにつなげるポイントを考えていきたい。
二次会の席順にはいくつかパターンがある。もっともやりやすいのは、幹事が気を利かせて、わざと知らない者同士を同テーブルに座らせる席順固定。これなら簡単に、同じテーブルの知らない子と話すことが出来る。もちろん、かわいい子が同じテーブルにいるかは運に頼るしかないが。しかし、このパターンは決して多くない。
多い形は2つ。まず完全フリーの場合。これは大抵、仲の良いグループ同士で座るだろう。もう1つは、席順固定ですべてグループごとにかためられている場合。この2つは、二次会中に機会を伺って知らない女性のグループに接近しないと、新たな女性との出会いを作るのは難しい。
では、いつどうやって接近するか。これはもう、二次会中盤に訪れるフリータイムに、堂々と別のテーブルに突撃するしかないだろう。1人で行くよりは2人、2人で行くよりは3人の方が良い。ハッキリ言って、カモフラージュする必要はない。むしろそれは減点だ。
だが、そこにも注意点がある。それは、あくまで「結婚の祝福を最優先するスタンス」を崩さないことだ。たとえば新郎新婦への祝福そっちのけで女性との会話に熱中したり、二次会の進行を気にせずにしゃべり続けたり、というのは間違ってもいけない。男性に比べ、女性は何倍も結婚式好きだ。あくまで結婚式を楽しむ伏線として、新たな出会いを楽しまなければならない。でないと、空気の読めない男になってしまう。
そして最大の注意点。目の前の女性は、自分にとっては知らない相手だが、当然ながら自分とその女性との間には新郎新婦のどちらか、場合によっては両方が介在していることを忘れてはいけない。めでたく結婚を決めた2人が、facebookでいう「共通の友人」になっているのだ。となると、無茶は出来ない。
そう考えると、結婚式で出会った女性とは、ソロアポ交渉よりも飲み会(合コン)交渉をすべきではないか。つまり、結婚式での出会いを生かしながらも、なるべく新郎新婦の影が薄い方薄い方へと、人脈を広げていく。そうすれば、やがて「ティンティン触ってみる?」という、過激なアプローチをできる“リスクのない相手”にも辿りつくはず。その方がグイグイ攻められるし、セックスにも近づくはずだ。
逆に考えれば、結婚式では「かわいい女性」「エロい女性」を探すのではなく、「飲み会を開いてくれそうな女性」「友達の多そうな女性」「ノリの良さそうな女性」を探すべき。話しかける時やアドレス交換の際も、「今度2人で…」なんて言わないで良い。「フリーの友達たくさんいるから、今度飲もうよ」という、軽い感じの声かけでOKだ。
そもそも女性も、結婚式の場でグイグイ男性にアプローチされると、あまりにありがちな状況すぎて恥ずかしい。先ほども言ったように、あくまで「新郎新婦への祝福」を優先したい女性が多い中で、仮にやすやすと男の誘いに乗れば、友達からも冷たい目で見られる。
だからこそ、いくら「コイツいけそうだ」という女性がいても、あまりトークは引き延ばさず、サラッと飲み会打診にとどめておく。この方が、結果的には女性にも好印象となる。
そう考えると、冒頭のトビタの行動には大きな間違いがあると分かる。つまり、「結婚式には、コンドームを持っていってはいけない」。この言葉を、最近結婚した多くの友人たちへの祝辞としたい。
(文=トビタシンイチ/ブログ「トビタシンイチのエロ探検記」)
トビタシンイチ(とびた・しんいち)
日夜エロネタを求めて風俗・合コン・ナンパに挑むエロ探検家であり、ライターとしてさまざまな失敗エピソードを紹介している。国内有数の早漏男子という顔も持つ。