心が激して、思わず訳の分からないことを口走ってしまう――誰にでも、そんな経験はあるのではないか。とかく色恋沙汰になれば、お互いが搾り出すエネルギーも大きいため、あんなことやこんなことを口にしてしまう。
そこで今回は、「激情した女性」にスポットを当て、その女性たちがのこした名言をいくつか紹介したい。
■ケース1:とにかく断る理由が欲しかった女
筆者トビタはある日、以前付き合った彼女と会うことに成功。その時はまさに心身ともにベストコンディションだったため、当然そのままお久しぶりセックスを狙っていた。しかしこの女、今ではすっかりトビタの品性を嫌っており、帰り際に距離を縮めると、「ちょっとやめてよ、あたしそういう女じゃないから」と拒否してきた。
くー、まずい。トビタのミニトビタはすでにその気でウォームアップしている。だからこそ、トビタは挽回の秘策として、人生最高のマジメな顔で言った。またヨリを戻したい――
しかし、その女は心底トビタを毛嫌いしており、「ごめん、あたし好きな人できたから!」と頑な。トビタはあきらめ気味ながらも、悔しさとともにこう聞いた。「ウソだね。好きな人なんかいないね」「いるよ、本当に!」「じゃあ誰?」。すでにこの時点で不毛な会話だが、そこで女はこう言った。
「誰っていわれても……近所の人だよ!」
この時代に「近所の人」。しかしそのフレーズこそ、トビタに「あきらめる」という選択肢を与えたのだ。その帰り、トビタが風俗に行ってミニトビタをなぐさめたのは言うまでもない。
■ケース2:早漏に対する不満が募った女
男の早漏が、彼女の怒りを招くことは言うまでもない。筆者トビタも数年前はセックス恐怖症になるほどの早漏で、たとえば22時にセックスを開始すると、とにかくできるだけ前戯を引きのばし、22時50分まであらゆる“ごまかし”。そして22時50分から約5分間挿入して終えるというケースがほとんどだった。
そのことを良く知らず、トビタと付き合った女と2回目のセックス。相手は前回より乗り気で、フェラを駆使してきた。気持ち良かったが、そのおかげで挿入時にはすでに限界状態。予想通り、トビタは入れてから2ピストン目で発射した。
初エッチといい、今回といい、あまりの早さにいらだつ彼女。そして「いや、フェラが気持ち良かったから…」と言い訳する自分。それに対し彼女はこう叫んだ。
「もう二度とフェラしないから!」
何とも切ないフェラ引退宣言。しかも、トビタは早漏のクセして回復が遅く、その日のエッチはそれで終了。彼女の怒りはいよいよバージョンアップ。ちょうどバレンタインの翌日という季節感もあり、彼女は続けざまにこう言った。
「バレンタインのプレゼントはチョコじゃなくて、栄養ドリンクにすればよかった! それで男らしさ増せばいいのに!」
はい、すみません。そう言うしかないこの言葉攻め。その後、緊張のせいでますます早漏になったことは言うまでもない。
■ケース3:重いワードを出せばいいと思っている女
事前の約束ほどアテにならないものはない。数年前のある日、珍しく事前に「遊びだよね」と合意の上、イベント的なセックスをさせてくれた女もそうだった。彼女はプレイ前、「私、トビタとは比べ物にならないアバンギャルドな男と、想像もつかないような体位でエッチしたことあるから。だからセックスしたくらいで別に騒がないし」と、大人の余裕を見せていた。
それなのに、次の日からはメールラッシュ。電話ラッシュ。逐一どこにいるかの報告。そして挙句の果てに「あんなことしたのに、ひどい」。ちょっと待ってくださいよ。ああ、契約書を書かせておくべきだったか。
その攻撃にガマンできず、彼女に「もう縁を切りたい」と申し出ると、しばらくは荒れ狂ったが、やがて落ち着いた。そして、そこからは例の「私の方がアバンギャルドだから」精神で見栄を張りたくなったのか、こんな捨てゼリフを吐いた。
「驚くかもしれないけど、私、刺青のある人と神社で青姦したことあるから!」
知らんがな。そんなエピソードをここで出す必要はないのに。それを聞いて「マジかよ、あんたすげえよ、本物だよ」とはならない。でもこれこそ、激情が生んだフレーズ。
女性を怒らせると、本当に怖い一面が出る時がある。たとえそれが言葉による一時的な攻撃でも、その思い出は何年も消えないものなのだ。とほほ。
(文=トビタシンイチ/ブログ「トビタシンイチのエロ探検記」)
トビタシンイチ
日夜エロネタを求めて風俗・合コン・ナンパに挑むエロ探検家であり、ライターとしてさまざまな失敗エピソードを紹介している。国内有数の早漏男子という顔も持つ。