女性が男性に対して「カラダ目当て」のケースとは?

seductionoboy0129.jpg※イメージ画像 photo by schultzjanine from flickr

「私のカラダが目当てだったの?」

 説明するまでもないが、女性の「お決まりのセリフ」とされている言葉だ。女性は、一度でも肌を重ねると、情が湧きやすい生き物である。オトコにとっては全く理解しがたい思考回路だが、これは男女が生涯で残せる子どもの数の差が影響しているといわれている。

 極論ではあるが、男性の場合は、やろうと思えば何百人、何千人という数の子どもを作ることも可能。しかし女性が生涯で産める数には限界がある。そのため女性は、より良い子孫を残したいという本能から、男性を選り好みする傾向が強い。よって、相手男性に対して「この人となら子孫を残してもよい」と見極めがつく前にセックスに至った際は、「自分がより良い子孫を残すためにセックスした男性なのだから、ダメンズなわけがない!」と思考の順序が逆転し、恋愛感情が芽生えやすいのだ。

 上記の理由から、肉体関係を持った後に正式交際に至らない場合、女性たちは「私のカラダが目当てだったの?」という言葉を突きつけてくるのだ。オトコとしては、「お互い大人なのだから、一度寝たくらいで正式交際を迫ってくるほうが野暮」というのが本音である。しかし、残念ながら男性側の言い分は通用せず、正式交際する意志がない旨を明言すると、女性たちは「ヤリ逃げされた!」と言い出す始末。卑怯者呼ばわりされているようでなんとも腑に落ちない気分にさせられるが、反論するのも面倒なので、言わせっぱなしにしておくしかない。相手女性の関心が、ほかの男性に移るまでひたすら耐えるしかないのだ。

 しかし最近は、現代女性の肉食化に伴ってか、男性側が女性に対して「俺のカラダが目当てだったのか?」と思うこともあるようだ。ヤリ逃げをするのは、男性ではなく女性側ということ。にわかには信じがたい現象だが、一般男性から意見を募ったところ、オトコのカラダ目当てと思しき女性に遭遇した体験談が意外に多く、驚かされた。

 まずは、「セックスが終わったとたん、帰宅を促された」というケース。つまり現場は女性宅ということになるが、終わるやいなや、シャワーを浴びさせてもらうこともなく、「駅まで送っていくわ」と切り出されたという。いや、終電があるうちはまだマシなほう。時刻は深夜1時を回っていたというのに、「ここからタクシーだとどれくらい?」と、タクシー帰宅を促された男性もいる。「三千円くらいかな」と返すと、「そんなに遠くないから大丈夫ね」と微笑まれ、渋々パンツをはくしかなかった。

 似たケースで、「朝、目覚めたら女性がいなくなっていた」ということもあるようだ。こちらは、現場は男性宅ということになる。「ナンパした女性を家に連れ込みベッドイン。『朝もしよう』と言って床に入ったのに、目覚めると女性が姿を消していた」とのこと。モーニングセックスがイヤだったのだろうか?

 上記2例は、「一夜を共に明かすことを拒まれた=カラダ目当てだったのかも」という解釈である。このケースについて、女性たちに意見を求めたところ、「睡眠は1人でゆっくりとりたい」という、ごくシンプルな答えが返ってきた。翌日も仕事だと、きっちり睡眠をとりたいと思う気持ちはよくわかる。美容の観点からも、睡眠を重視している女性も多いだろう。また、翌朝の身支度も、1人のほうがダンゼン気楽。朝の貴重な時間は、念入りにメイクしたり髪の毛を巻いたりという諸々の作業に費やしたいのだろう。

 女性陣の中には、「カラダ目当てというか、武勇伝目的でセックスを仕かけることもある」とカミングアウトする者も。昨今の女子会ブームで、オンナ同士でエロトークに及ぶ機会が増えたため、女友達に自慢できるような、もしくはネタとして披露できるようなワンナイトラブを欲している女性も増殖中なのだ。合コンなら一番人気のイケメンだったり、社内や同コミュニティならぶっちゃけ誰とヤッても酒の肴にはなる。彼女たちにとっては、「女子会参加者の共通の知人であること」が最優先事項なのだ。女子会で自分のペニスやセックス嗜好が話題になっているかと思うとぞっとする。

 ほか、既婚男性からは、「結婚前からも早く子どもが欲しいと言われていたが、出産後いっさいのスキンシップをシャットアウトされ、俺のカラダというか子種が目当てだったのかも」という声も挙がっている。出産後に性欲が激減する女性も珍しくはないので判断が難しいところではあるが。

 仮にカラダ目当てだろうとセックスはセックス! 気にせず楽しむのが一番である。女性からのアプローチに対して身構えすぎると、せっかくのセックスチャンスを失ってしまう。「カラダ目当て=己のペニスやセックステクは悪くないということ」とポジティブに捉え、来るものは拒まずスタンスでありたいものだ。
(文=菊池 美佳子)
1977年3月17日生まれ。岩手県盛岡市出身。21~29歳の間、キャバクラ嬢・テレフォンセックス嬢・企画物AV嬢としても活動。引退後、文筆業に転身。
■著書:『2010年代 ニッポンの風俗』『つけちゃうぞ! 大人の保健体育』『テレフォンセックス裏物語』

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