21日、来年1月スタートのフジテレビ系月9ドラマ『ビブリア古書堂の事件手帖』の情報が公式発表され、原作ファンの間で波紋を呼んでいる。原作はアスキー・メディアワークス発刊のライトミステリーシリーズで、昨年から今年にかけて文庫3巻が刊行されており、累計310万部を突破する人気を博している。人気作品のドラマ化はよくあることだが、ヒロインの古書店店主・篠川栞子(しおりこ)役に、剛力彩芽(20)が抜擢されたことについて、ファンの間では強い反発があるようだ。
「栞子さんは文庫本のビジュアルイメージでは黒髪ストレートのロングヘアで、地味な印象の薄幸美人。本に関して並外れた知識を持ち、第1巻では大怪我を負い病院に入院中ながら、語り部の青年が集めた情報を元に冷静な判断で事件を解いてしまう“安楽椅子探偵”です。小説内の描写では体型はスレンダー巨乳、年齢も20代後半で、剛力彩芽という女優のイメージからはあまりにかけ離れています。彼女の妹役ならば元気で快活なイメージの剛力さんがピッタリですが、いくらなんでもミスキャスト。通常ならば映像化作品はさらに売り上げを伸ばしますが、今回のドラマ化では逆にファン離れも考えられますね」(都内書店員)
デビュー当時は腰まである長い黒髪がトレードマークだったが、今ではショートカットの印象が強い剛力。年齢も若く、TwitterなどのSNSでは原作ファンから「絶対見ない」「ゴリ押しいい加減にして」と非難の声が集中している。剛力と同じオスカープロモーション所属の声優・池澤春菜(36)も、Twitterで「栞子さんは……違うよね……いや、同じ事務所だけどさ……栞子さんは、もっとこう……しょぼん」と嘆いている。
剛力演じる栞子を補佐する、柔道部出身で活字恐怖症の五浦(ごうら)大輔役には、『GTO』(フジテレビ系)が好評だったEXILEのAKIRA(31)が内定しているという。184cmの高身長で、鴨居に頭をぶつけてしまうほど背の高い設定のため、ファンからは「背丈だけはピッタリ」と言われているが……。
「主演が剛力で相手役がEXILEなんて、まるで深夜ドラマ。月9といえばフジ局内だけでなく全局のドラマでもっとも注目度の高い枠なのに、この組み合わせでは華が足りないですね。仮にオスカーのタレントを起用しなければならない事情があるとしても、年齢的に20代後半でスレンダー巨乳なら上戸彩(27)がいる。上戸もこれまで元気な役や反抗的な役が多かったので、“大人の女性”を演じることで新境地を開くことができたでしょう。そう考えれば、当初は上戸メインでオファーがあった可能性もないとは言えません。しかし上戸本人が今年~来年は子作りを希望しており、ドラマ出演を渋っていますからね……。だからといってそこでイメージ正反対の剛力を当てれば“ゴリ押し”と揶揄する声がいっそう強まるのも道理です」(芸能記者)
剛力は昨年~今年にかけて、連ドラに7クール連続出演を果たしており、数多くの企業でCMキャラクターに起用される活躍ぶりを見せているが、あまりのメディア露出の多さに、辟易している視聴者も少なくない。決して彼女自身のせいではないにしろ、過剰な“ゴリ押し出演”が、他の女優のファンに毛嫌いされ、ネット上では嫌われキャラの一人になってしまっている。
また、上戸とEXILEリーダー・HIRO(43)の結婚で、オスカーとEXILEの所属するLDH(代表はHIRO)の絆は急激に強まっているといわれており、今回の配役も単純に事務所のパワーゲームで強引に進められたようにしか見えないという声もある。原作ファンを落胆させ、かつ役者の適性も見極めずに、知名度上昇と話題性だけを狙うような作品作りでは、疑問が噴出するのも当然である。ただ剛力は制作側から「今回の役では笑わないで」と求められ、「新たな挑戦になると思う」と、笑顔を封印して撮影に臨むと話している。“ゴリ押し”ではなく、実力で「この役は剛力がいいと思う」と原作ファンにも納得されるような演技をすることができるのか、注目だ。
(文=糊子海苔雄)