ビクターエンタテインメント
山口智子や宮崎あおいが久しぶりに連続ドラマに出演することで話題になった『ゴーイング マイ ホーム』(フジテレビ系)が予想外の低視聴率にあえいでいたり、下馬評のさほど高くなかった米倉涼子主演の『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)が平均18%前後の視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)をマークするなど、明暗が分かれている秋のドラマ戦線。さまざまな要因があるが、やはり視聴率は女優の実力や注目度も加味されたリアルな数字といえる。
そんな折、「CIRCUS MAX」(KKベストセラーズ)12月号では、上半期(6月号)に引き続き、女優たちの潜在視聴率&ギャラの最新ランキングを伝えている。潜在視聴率のトップは前回の14位から大きく浮上した堀北真希(12.8%)。2位にはドラマ『リッチマン、プアウーマン』などに出演した石原さとみ(12.6%)、3位は前回と変わらず綾瀬はるか(12.5%)が居座っている。その後を吉高由里子、武井咲、長澤まさみ、杏、瀧本美織、夏菜、天海祐希が追いかけるというのがベスト10の構図だ。
「堀北の躍進は間違いなくNHKの朝ドラマ『梅ちゃん先生』効果でしょうね。とはいえ、それだけではありません。今年は映画『ALWAYS 三丁目の夕日’64』も公開されたし、何と言ってもスキャンダルが皆無な点が大きいでしょう。制作サイドにとっては安心して起用できる存在というわけです。『梅ちゃん先生』は映画化の噂もあるし、NHK紅白歌合戦の司会も決定しているので、この勢いはまだまだ続くのでは。2位の石原は少し意外な気もしますが、23日公開の『カラスの親指』を含め、今年は4本の映画に出演。色気も増して、女優としてはまさにノリにノっている状態です。そして、ベスト10がすべて入れ替わっている中で3位をキープしている綾瀬の安定感はさすが。映画『ホタルノヒカリ』や『ひみつのアッコちゃん』で見せるユルいキャラクターで、いまや全国民に愛される女優といってもいい存在です。来年はNHK大河ドラマ『八重の桜』のヒロインも務めるので、いよいよトップに登りつめるかもしれません」(芸能ライター)
スキャンダルという点では、前回2位だった尾野真千子がほっしゃん。との不倫騒動によって52位(5.9%)と大きく順位を落としていることからも明らかだ。演技力には定評があるものの、高岡蒼甫との離婚騒動やV6・岡田准一との不倫疑惑を拭いきれない宮崎あおいも同様に101位(0.1%)に甘んじている。ちなみに、AKB48を卒業後女優に転向するも映画『苦役列車』などが大コケと称された前田敦子は46位(6.5%)。元同僚の大島優子が28位(8.8%)で大きく水を開けられている状況だけに、「ヌードも辞さない」姿勢で躍進を果たしてほしいものである。
一方、ドラマ1本あたりの最低出演料であるギャラに目を移すと、トップは260万円の綾瀬はるか。2位に松嶋菜々子(250万円)、3位に天海祐希と深津絵里、小泉今日子(210万円)のベテラン勢が続く。その後ろを堀北真希、長澤まさみ、米倉涼子、上戸彩、仲間由紀恵が200万円で並んでいる。
「綾瀬や堀北はギャラも高いが数字も取れる、という女優の筆頭でしょう。要は、いま旬の存在ということです。また、松嶋の『ミタ』効果もあって天海や小泉、米倉といったアラフォー女優たちの返り咲きが目立つのも今年の特徴でしょう。この2つのランキングからわかってくるのが、いまコスパのいい女優は誰かということ。それにあたるのが潜在視聴率5位でギャラ120万円の武井咲、ベスト10に入っていながらギャラ100万円の瀧本美織と夏菜あたりでしょう。来年はこの3人が堀北や綾瀬を脅かしていくと思いますよ」(同)
しかしながら、夏菜は現在ヒロインを務めるNHKの朝ドラマ『純と愛』の内容が賛否分かれている状況。瀧本も主演ドラマ『パーフェクト・ブルー』(TBS系)の視聴率が初回からずっと一桁で第6話は6.2%と低迷しており、同じく主演ドラマ『東京全力少女』(日本テレビ系)が5.4%(第6話)と振るわない武井に至っては「低視聴率女王」の称号を得てしまいそうな勢いである。期待の若手には間違いないので、一念発起するとともにヒット作にも恵まれることで、先輩女優たちを脅かす台風の目となってほしいものだ。
(文=津本ひろとし)