彼女がオレの腕を取って、「ねっ」とエクボを見せる。
まいった。
手と腕ではあるが、意識的に触れ合ったのはこの時が初めてだった。オレの黒なまこは、いつもの朝立ちとは違う立ち上がりを始めた。まるで童貞の少年のようだ。
いただきました!
その日の朝のうちに!
鉄は熱いうちに打て。なまこは固いうちに挿せだ!!
美味しかった。
事前・最中・事後のすべてが。
ピーナはこの三通りが美味しいのだが、彼女は“しとやかさからなる妖艶な色気”が見事だった。…しとやかさとは、妖艶な色気と表裏一体なのかもしれない。
彼女に腕を引かれるままにホテルへ入り、シャワーを浴びると、彼女は後から入ってきて、オレの体を洗ってくれた。シャンプーから始まって手足まですべて。
そして身体を洗い終わると、かがみ込んでオレの半ばまで立ち上がった黒なまこを、両手で愛おしむ様に包み、すべすべした指で撫で、先端にキスをする。
滲み出る先走り勇み液を舌で掬い取って、亀頭に塗りつけるように舐め回す。
上から見下ろす彼女の背中と、シャワーの水滴を弾いて光沢を見せるヒップがそそる。
オレは、無意識に腰を突き出してしまった。
彼女は、ちょっとオレの顔を見上げてエクボを見せ、突き出された黒なまこを口に含んだ。
美味しい!
立ち尺八が!!
舌のざらつきは感じない。ヌメヌメとしたナメクジが這い回っているような感覚だ。
彼女の濡れた髪が、そして光った背中とヒップが、顔を動かすたびに、(早く入れて!)と悶えるように揺れ蠢くのを、頭越しに鑑賞する。彼女の指が玉袋を弄び、会陰からお尻に這う。
(こっ、これは我慢できない)
とオレが感じたのを、ビクッビクッという亀頭の動きから彼女は察したのか、前後に揺れる頭の動きが早くなった。
黒なまこは、彼女のエクボを内側から突いたり、喉を突いたりと暴れている。彼女は、唇をきつく締めて動きを止め、何かを飲み込むように喉を動かした。
(たまらんっ!)
その締めた唇のまま、はち切れんばかりに膨らんだ黒なまこに対し、再度、顔を揺らし始めた。
唾液と先走り液を含んだ、口内真空状態フェラチオの快感を十分に味わった黒なまこは、30歳も若返ったように、竿を振り続けて爆発させた。
ベッドにもつれ込んでからは、オレも黒なまこも本当に若返っていたようだ。そうさせるものを彼女が持っていたからだろう。
それは、“もう一度”とせがむように弾んでくるおっぱいでも、絶頂のときに黒なまこを押し出すように締まるおまんこでもない。
妖艶な色気のある動きが、そうさせるのだ。
頭で色気とかエロとか考えなくても、自然とオレの身体が、彼女の色気を感じ取って反応しているのだ。
しとやかな滑らかさを持つ、妖艶な色気が作り出す、自然発生エロチックだ。
オレが乳首を舌で転がしたとき、長いあえぎ声を上げ、手をくねらせながら、頭の上へ持っていった仕草。
恥骨の固さを感じる丘の上を唇が這い回ったとき、いったん脚を閉じ、それから直ぐに全開していった下腹部と腰のうねり。
クリトリスを吸ったときに、腰を突き出して片足を上げ、オレの首に廻して絡みつけた動き。
バックスタイルで黒なまこを抜き差ししているときに、緩やかに振り回す、つやつやのお尻の動きと、背中に窪みを見せて震える腰。
それらのひとつひとつが、視覚・触覚・聴覚・嗅覚、その他すべての感覚を刺激して、色気のあるエロを感じさせてくれていたのだ。
演技ではない、自然がそこにはある。
事後、ふたりで抱き合ったまま、心地よい眠りに入った。
そして目覚めてもなお、その心地よさは残っていた。
畑にはない、しとやかで妖艶な蘭の魅力が、フィリピーナにはある。
(文=ことぶき太郎)