「人生のモラトリアム」とも言われる大学時代だが、世の中には非常に多くの女子大生がいる。そのなかでも、“奇”麗であり“奇”想天外、他とは一風変わった女子大生。そんな「奇」女子大生の生態を紐解いていこうというのが、本連載のテーマである。
この時期は山へ紅葉を見に行くといった方も多いが、そんな旅行先でのひとつの楽しみが温泉だ。今回は女子大生でありながら「温泉ソムリエ」兼「温泉入浴指導員」、そして「温泉ライター」というひとクセある肩書きをいくつも持ち合わせる横浜国立大学4年・水品沙紀さんにインタビューをおこなった。
──ご内定先が「株式会社温泉道場」とのことですが、こちらはどういった会社なんですか?
水品:埼玉で温泉施設を2つやっていて、それ以外にも温泉やお風呂に関わる事業を色々と手掛けています。私は温泉の仕事をしていきたいと考えています。ちなみに社長はOFR48のサブプロデューサーなんですよ。
OFR48とは、お風呂屋さんの看板娘をアイドルにするというコンセプトのもと2011年11月に結成されたアイドルグループだ。デビューシングル『お客様はハダカです』が今年5月4日から発売され、話題となった。来る11月26日、「いい風呂の日」には「第1回おふろ甲子園」(※日本おふろ元気プロジェクト主催のイベント)の開催とあわせてOFR48のライブもおこなわれる。
──そもそもここまで温泉好きになったきっかけは何ですか?
水品:大衆演劇ですね。もともと早乙女太一さんとかが好きで、劇団さんを追っかけて日本全国の大衆演劇を公演している健康ランドに足を運んでいるうちに、まず健康ランドや健康センターに興味をもち始めました。そして温泉道場の社長と出会い、また『温泉力』(集英社インターナショナル)という温泉教授(本名:松田忠徳)の本に出会って、考えがガラリと変わり、完全なる温泉好きになりました。
──“源泉マニア”とお聞きしたんですけど、それって一体どういうことなんですか?
水品:やっぱり生命力溢れる自噴生源泉が一番なんです! 温泉の鮮度を測る機械を持ち歩いているので、どうしても生源泉を測りたいんです。地球の恵みそのものにふれたいといいますか。温泉は皆さんが大好きな生ビールと一緒です。炭酸が抜けないよーに、美味しいうちにすぐに浴槽へ。加水加温もしないで!消毒なんてしないで!大切にしてあげてください。
──「源泉かけ流し」「天然温泉」と謳いながら、源泉のままっていう温泉は少ないんですね。じゃあ都会にあるような温泉はもう……。
水品:そうですね……。塩素消毒で温泉を老化させることなく、レジオネラ属菌を除去できる“ナノフィルター”なるものも開発されているようなので、今後温泉地に気軽に行けない人でも、せめて体に害のある塩素(酸化消毒薬)にはふれずに大きなお風呂が楽しめるようになればいいなと思っています。とはいえ、一度本物の温泉に入ってあの感動を覚えてしまったらもう他には入れない! というのがホンネですね(笑)。