きゃりーぱみゅぱみゅ/ワーナーミュージック・ジャパン
NHK紅白歌合戦初出場が有力視される歌手・きゃりーぱみゅぱみゅ(19)。オリコンデイリーランキング1位を獲得したファーストアルバム『ぱみゅぱみゅレボリューション』(ワーナーミュージック・ジャパン)はセールス20万枚を突破し11月6日には初の日本武道館公演も控える。彼女の人気は国内だけにとどまらず、初シングル「つけまつける」(同)はiTunesのエレクトロニックチャートでフィンランド1位を記録した。
彼女の人気を決定づけたのは、ファーストミニアルバムのリード曲「PONPONPON」のYouTubeでの再生数が3000万回を突破し、「世界で人気」と報じられたことだった。もはや彼女の世界での人気ぶりは紹介文の枕詞に使われるほどだが、それに東京スポーツが疑問を呈している。
同紙によると、昨年末にフリーライターの片岡亮氏がフィンランドで彼女のデビューアルバムのジャケ写コピーを手にクラブやCDショップで聞き回ったが、誰も彼女のことを知らなかったという。さらに、クラブで出会った人物にパソコンで検索してもらったが、フィンランド国内で彼女のことで盛りあがっているサイトは見つからなかったようだ。
これは一体どういうことなのだろうか。
「どの国でもそうですが、エレクトロニックチャートやダンスチャートは非常にマイナーなジャンルでCDなら数百枚売れれば上位にランクインできます。ダウンロード数で集計されるiTunesでも同じくらいでしょう。1位になったからといって、その国で大人気とはいえません。大多数の人が知らないのは当然です」(音楽関係者)
今年5月、きゃりーは「PONPONPON」「つけまつける」も収録されたアルバム『ぱみゅぱみゅレボリューション』を世界配信したが、米iTunesアルバム総合ランキング378位という結果だった。やはり、彼女の人気が世界的であるとするのは早計なようだ。
きゃりーと同じ中田ヤスタカがプロデュースを手掛けるPerfumeも世界進出を本格化させているが、4枚目のオリジナルアルバム『JPN』(徳間ジャパンコミュニケーションズ)が米iTunesダンスチャートで上位に食い込むも総合ランキングでは圏外という結果になった。彼女たちはアジア圏では実際に人気があるが、欧米での人気には結び付いていないようである。