AKB48の小嶋陽菜(24)が、7日スタートの深夜ドラマ『メグたんって魔法つかえるの?』(日本テレビ系)に主演することが発表された。小嶋が演じるのは、人間の世界に修業に来た魔法使い・メグ。自分の魔法を見た人の記憶を消すため、その都度パンチラを披露するというのだが、本人にパンチラへの抵抗はなく、企画を立ち上げた秋元康に「上品なパンチラでお願いします」と微笑んだそうだ。脚本・演出を担当する福田雄一は斬新な演出が特徴的で、『33分探偵』(フジテレビ系)、『勇者ヨシヒコと魔王の城』(テレビ東京系)などを手掛けてきた気鋭の作家。HKT48の指原莉乃(19)が主演した『ミューズの鏡』(同)でも監督・脚本を手掛けており、秋元はじめAKB陣営は福田演出を気に入ったようである。
『ミューズの鏡』は、1月から深夜に放送された15分ドラマ。貧乏でとりえのない主人公(指原)がかつて名優として名を馳せた劇団座長に見出されるが、劇団内で強烈なイジメに遭う姿を、大映ドラマタッチで描いた作品だ。決して放送中の視聴率はふるわず、最終回は0.7%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)だったが、夏には映画が公開される予定で6月に撮影が行われた。
ブレイクに伴い、個々の仕事が増えてきたAKB。本業は「アイドル歌手」だが、歌が上手いメンバーは多くはなく、卒業後の進路は悩むところだ。バラエティータレントとして生き残るよりは、女優の芽を伸ばしたほうが細々とでも芸能界に生き残る可能性は高くなりそうだが、いまのところ彼女たちに与えられるのは女優といっても「キワモノ」仕事が多い。
「指原の主演ドラマは完全に“指原莉乃”そのものをフィーチャリングした内容で、彼女自身を好きなファンには楽しめるでしょうが、彼女の学芸会レベルの演技は一般視聴者にはとても受け入れがたい。渡辺麻友(18)の『さばドル』(テレビ東京系)も同様です。つまり、どれもAKBが総出演した『マジすか学園』(同)の延長線上にあるようなもの。本来なら脇役レベルなのに主演を張らせているのは、制作側もドラマそのものの出来よりも彼女たち個人のプロモーションであることを優先させているからではないでしょうか」(テレビ誌ライター)
唯一、脇を固める女優の一人として頭角を現しつつあるのは大島優子(23)だが、月9ドラマ『私が恋愛できない理由』(フジテレビ系)では処女喪失シーンを演じ、映画『闇金ウシジマくん』ではだらしない実母に3Pを強要されるなど、話題になるのは「オヤジたちの下世話な視点」で語りやすいシーンばかりだ。
一方で、卒業を決めた前田敦子(20)は、ただ一人、王道の女優街道を歩んでいる。『Q10』(日本テレビ系)、『花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011』(フジテレビ系)で主演、映画『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』でも主演を務め、14日から公開の文芸映画『苦役列車』でもヒロインを任されている。本人は歌手よりも女優とした大成することを望んでおり、卒業してからの進路については「自分は歌手というつもりは一切ないですね」「一番は女優」「ニューヨークに留学して語学を勉強しながら演技レッスンもしたい」と雄弁だ。
「彼女に敷かれたレールは、やはり特別なもの。オスカーのゴリ押しだと言われている武井咲さんと同じようなものですよ。実力が伴わなくとも、どんどん主演を任せて価値を高めていく。ただAKBから何人も同じように正統派女優のレールに乗せることはさすがに難しい。残されたメンバーは大島優子のように演技力を磨くなど、自力で努力して頑張るしかないんじゃないでしょうか」(芸能記者)
そんな特別枠・前田敦子には、さらに美味しい話が舞い込んでいるという。
「NHK朝の連続テレビ小説のヒロイン役ですよ。来年4月からスタートする『あまちゃん』の主演はまだ発表されていませんが、前田に内定しそうだと言われているのです。宮藤官九郎脚本で、東北の海女さんを描く物語。少し前に話題になった、“美しすぎる海女”をモチーフにしていると思われるのですが、東京で育ったヒロインが、母の故郷である東北で海女になり、地元アイドルになるのです。町おこしは成功し、彼女は無謀にも東京に再進出して本格的にアイドルを目指すことになる……という内容。正直、前田にピッタリの役柄ではありますよね」(前出・テレビ誌ライター)
朝ドラ女優といえば、かつては色のついていないまっさらな新人女優の登竜門だったが、最近では宮崎あおいや井上真央、堀北真希など、すでに売れっ子の若手女優もヒロインを務め好評を博している。元AKBという色のついた前田が、女優として大きく成長するにはおあつらえむきの舞台だ。まだ決定には至っていないようだが、果たして……?