高松 前から話は聞いていたけど、本当に大変だったようだね。しかし、今回の企画はあくまでメーカーのエゴではなくAV業界を盛り上げる『祭』をすることが目的。うちの場合は「盛り上がるならいいんじゃないか」って感じだったけれど、実のところ営業は渋い顔をしてたね。でも、それを乗り越えてお互いに納得のいくタイトルが出揃ったことに満足しているよ。
高岡 そうですね。なぜ苦労したのかは読者さんには分かりづらいかと思うのですが、AVメーカーはそれぞれグループに分かれていて、別々の流通経路で皆様の元に作品を届けています。だから、これまでのメーカーコラボ作品は同じグループ内での話に限定されていました。今回は、その大きな壁を壊して実現した企画。僕としては、青梅街道を渡ったことはAV界の歴史的意味でもデカイことだって思っているんです!
小島みなみ(以下、小島) ひゃぁ~!! そんな苦労があったとは知らないまま、みなみはうかうか(?)撮影してました! その話を聞くと、みなみがマジックミラー号に乗せて貰えたのって凄いことなんですよね。ありがとうございます!
紗倉まな(以下、紗倉) 私もそこまでの苦労があるなんて知りませんでした。7作目の作品は企画交換なんだと聞いてはいましたけど、特にプレッシャーもなく、いつもの延長でいたんです。本当にすごいことになったなって改めて思いますね。
──タイトル選出の苦労以上に、女優選出の苦労もあったのでは?
高松 いえいえ、そこまでではないですね。企画交換という話になったとき、まず考えたのがSODさんの個性的な企画に負けないキャラ。そこで真っ先に名前があがったのが小島みなみだったんです。
小島 キャラ……負けないキャラ!? えへ、嬉しいです。
高岡 うちも嬉しかったですよ。マジックミラー号は狭い場所ですし、その中のリアクションが見せ場になるんですけど、その点でみなみちゃんはピッタリでしたから。お会いしたことはなかったけれど、前からリアクションが面白い子だと思っていたんです。実際、予想を超えたリアクションで楽しませてくれたよね。
小島 そんな期待をされていたんですね~。みなみはただビックリして、素のままでやってました。これがウワサのマジョックミラー号か~って。車に乗ったら、外が丸見えなんですよ。だから、中からスタッフさんにめっちゃ手を振ってアピールして調べてみたら、みんな気付かないんです。本当に見えないんだ~って驚きました。
紗倉 みなみちゃん、カメラが回る前からリアクションしてたんだね(笑)。
小島 うん……えへへ。でもね、見えないって分かってても、歩いてる人が立ち止まって「これ何だ?」って顔してるのが見えたときは、ドキドキしちゃった。けど、撮影が始まったら、相手が童貞さんだったし、外を見てる場合じゃなくなって、こっちはこっちで忙しいし、あたふたって感じだった。
高岡 そのあたふたがよかったんですよ。うちが紗倉を選んだ理由は、今年はSODstarの看板女優が入れ替わる新旧交代の年なので、今年の顔である紗倉まなが一番相応しいだろうということで決めました。
紗倉 そんなに考えて選ばれていたんですか!? 今、知りました。嬉しいですね。
小島 現場はどうだった?
紗倉 私って、驚いてもリアクションが薄いって言われてしまう方なので、どんな仕上がりになってるのか不安はありますけど、これまで味わったことのない刺激がいっぱいで、終わってみると楽しかったなって思います。セックスしながら男優さんに挨拶されたり、自己紹介したり。セックスしながら好きなものを答えてって言われて、「とんかつとラーメンです!」って大きな声で言ったんですけど、笑っちゃいそうになって(笑)。
高松 たしかに、ビックリしたときの反応は他の女優さんに比べ薄いかもしれないけど、人の良さがにじみ出ていて、想像していた以上のいい作品になったと思いますね。
紗倉 人の良さがにじみ出てましたか? それを聞いて安心しました。正直なことを言うと、どうしようって気持ちが強くて、これまでにないくらい瞬間的にいろんな思いが頭の中を駆けめぐってました。本当に不思議な感じで、あっという間に終わっていましたね。
小島 そうそう。『出会って○秒で合体』って、本当に時間がたつのがめっちゃ早いよね。私がやられたときもそうだった。
紗倉 うん。サプライズの連続だから、時間の感覚もなくなっちゃうところもあって、完全に受け身でできてよかったですね。それに、責めるのは苦手なので、やりやすかったです。
高松 そういう考え方が、人が良いって言われる所以(笑)。
高岡 あははは……。とにかく、ハードルの高いプロジェクトを成立させてくれた2人には感謝するばかりですね。