「これはAV頂上決戦ではない。我々はただ面白い祭りがしたいんだ!」
青梅街道を挟んで右と左。同じ新中野に本社を構えながらも、犬猿の仲とさえウワサされてきたビデ倫系メーカー代表のアリスJAPANとセル系メーカー代表のソフト・オン・デマンド。AV界を牽引する大手メーカー2社に所属するプロデューサー同士の対談により、「ずっと気になっていたんだよね」「昔から憧れていました」と、まさかの両想い発言。偶然から誕生したこの現代のロミオとジュリエットたち(おじさん2人だが……)が、「何か面白いことを仕掛けたい」と意気投合。AVにかける熱い情熱とノリとエロ心を掛け合わせ、“一世一代のお祭”を始動させてしまった!
2人が考えたのは、それぞれのメーカーを代表する人気シリーズ作品に、各々を代表するトップ女優を迎えるという前代未聞の『企画交換』プロジェクトだった。社内での猛反対を押し切り、最高の企画と最高の女優を選出し、無事に撮影終了までこぎつけた記念すべきコラボ第1弾作品が、
■アリスJAPAN制作
■ソフト・オン・デマンド制作
筆おろし逆ナンパ』/主演:小島みなみより
この2タイトルの作品完成記念として、仕掛け人のプロデューサー・高松氏(アリスJAPAN)、高岡氏(ソフト・オン・デマンド)と、主演を務めたメーカー代表女優・小島みなみ(アリスJAPAN)、紗倉まな(SODstar)の4名が集結。今だから話せる制作現場の裏側を公開。さらに気になる見どころもたっぷりと紹介していただいた。
──まさか本当にコラボ企画を実現させてしまうとは驚きました。それにしても両社ともビッグタイトルを持ってきましたね。一歩間違えば、手の内を明かしてしまう企業秘密でもあると思いますが、こちらのタイトルを選んだ理由を教えて下さい。
アリスJAPANプロデューサー・高松氏(以下、高松):『出会って○秒で合体』が始まったのは、2008年3月。当時、アリスには女優さんの“素”を魅せる作品がなくて、専属女優・麻美ゆまの素の表情を捉えるために作られた作品だったんです。女優の“構えていないセックス”って実はエロいのではないかと。それが話題になりまして、他の看板女優たちの作品も作られ、シリーズ化しました。今ではわが社の最も売れてる作品のひとつとなりました。
今回のコラボ企画の初期の段階では、弊社伝統の『女尻』でという案もあったんですが、やはり祭りを盛り上げるために、また企画力がピカイチのSODさんの手前、『出会って○秒で合体』が面白いのではないかと判断しました。
ソフト・オン・デマンドプロデューサー・高岡氏(以下、高岡):マジックミラー号シリーズは、元々は素人作品としてスタートしたナンパ作品。街で声をかけた素人さんをスタジオまで連れて行くのが大変なので、移動型のスタジオを作ってしまえ~というノリでできたんですよね。それが人気になって、今では、SODといったらマジックミラー号と言われるまでになりました。
そういったSODにとっては大事なシリーズなだけに、今回のコラボでは、内部、特に上層部の反対はキツかったですね。マジックミラー号を外に出すというのはどういうことか分かっているのかと。何度も企画を練り直して、会議室の前に立つたびに大きなため息が漏れましたよ。それだけに完成にこぎつけたことに達成感がありますね。