6月25日、東京・日本武道館で、HKT48の指原莉乃(プロデュースイベント「第一回ゆび祭り~アイドル臨時総会~」が開催された。指原の熱愛スキャンダル勃発で、一時は開催も危ぶまれたが、今回無事に終わったことで「第二回、第三回もすでに予定されている」という。
指原の「謝罪VTR」で幕を開けた「ゆび祭り」。観客一同は会場で配られた粗末な紙コップを手に持ち、開会のエア乾杯をした。歌唱順はくじ引きで決められたが、トップバッターの私立恵比寿中学から大トリの指原まで、大いに盛り上がった。
「特に客席はモノノフ(ももいろクローバーZのファン)が多い印象を受けましたね。12月に武道館単独公演が決定している東京女子流も、高いパフォーマンス力を見せつけていました。2階席では秋元康を筆頭に、小嶋陽菜や峯岸みなみ、松井咲子、藤江れいななどAKBメンバーも観覧していました。前田亜美もなぜか彼女たちと少し離れた席にいました」(アイドリング!!!ファン)
アンコールでは、指原が松浦亜弥の「yeah! めっちゃホリデイ」を熱唱中に、はるな愛が乱入。オーラスは指原が「みんなの大好きなあの曲を、このメンバーで特別に歌いたい!」と言い、各グループからの「ゆび祭り選抜メンバー」13人を中心に、全員でAKB48の「ヘビーローテーション」を踊った。センターの大島優子ポジションは渡り廊下走り隊7として出演した渡辺麻友、前田敦子を指原、篠田麻里子の立ち位置はBuono!として出演した夏焼雅が務めた。
しかし一見大成功だったように見える「ゆび祭り」だが、事務所の違うさまざまなアイドルグループが一同に会するとあって、舞台裏では火花が散っていたようだ。
「アイドル同士は仲が良くて、同じ楽屋でも和気あいあいという感じなのですが、それぞれの事務所スタッフはピリピリしていましたね。デビューから数年が経過して、武道館公演をする東京女子流、アリーナクラスの会場を満員にするももクロなどどこも順調に見えますけど、一方でまだドサ回りに近い活動を続けざるを得ないグループもいますし……」(関係者)
かつてモーニング娘。で一時代を築き、アイドル帝国を成したハロー!プロジェクト陣営も、昨今の状況に焦りを抱き始めているという。
「アイドル乱立の時世になって他所にファンを奪われてしまっている。これまでだったら、絶対にこんなイベントには所属アイドルを出演させなかったでしょうけど、歌唱力に定評のあるBuono!を投入。“生歌の威力を思い知れー!”とばかりに、スマイレージや℃-uteも積極的にイベント参加させています。もちろん、アイドルファンそのものが増えているので、ハロプロ勢が再び活力を取り戻す可能性もあります」(前同)
今回のイベントでも、各グループは他のアイドル目当てで来たファンを奪い取ってやろうと気合いを入れて狙っていたはずだが、その意気込みが悪い方向にはたらいてしまったグループもあるようだ。総勢10組が出演するとあって、各グループ10分という制限時間が定まっていたのだが、リハーサルでは時間を守れていたにもかかわらず、本番で大幅にオーバーしてしまったグループもあり、SUPER☆GiRLSのスタッフがTwitterを通して次のように苦言を呈している。
何処さんとは言いませんが「10分でパフォーマンス」という持ち時間ルールの中、皆で20時終了に向けてステージを作ろうとリハーサルや工夫をしてきたのに…、自分勝手に10分以上をゆうに超えてパフォーマンスするのは…非常に残念でした。それだけです。
20時終了を予定していたものの、トリ前のアイドリング!!!が終了した時点で、時刻は20時30分。大トリの指原にたどり着く前に、すでに30分以上オーバーしていたことになる。各グループおよそ3曲をメドレーで歌ったが、大幅にあふれてしまったのは、渡り廊下走り隊7とアイドリング!!!の二組だった。ちなみに、SUPER☆GiRLSは9分以内にきっちりおさめている。まだ中学生のメンバーもいるため21時までに終演させることは必至だったはずだ。
アイドリング!!!の中心メンバーの一人、菊地亜美はこのツイートを知り、自身もTwitterで「持ち時間を過ぎてしまってたみたいで本当にすみません」「私たちも終わってから知りました」「他のグループさんすみません!!」と謝っている。
次回以降の「ゆび祭り」では、「いつかは憧れのモーニング娘。さんに出てほしい。それからAKB48やHKT48、SKE48などの仲間たちにも出てもらったり、まだテレビに出たことのないようなアイドルさんたちにも出演してもらいたい」と明かしていた指原。ハロプロのメイングループと言えるモー娘。と、彼女らを凌ぐ大物グループとなったAKBの共演となれば、今回以上に緊迫した空気になるのは間違いない。所属事務所の垣根は意外と高いようだが、モー娘。とAKBが「ゆび祭り」で直接対決となれば大きな話題にもなる。果たして実現することはあるのだろうか?