※イメージ画像:アイドル時代からその豊満さは話題だった。
『Colors―深田恭子写真集』学研
女優・深田恭子が今年ついに三十路を迎える。15歳の時に『神様、もう少しだけ』(フジテレビ系)で奔放な美少女を演じてから、人生の半分を芸能界の第一線で活躍してきた彼女。しかし深田より年下の20代半ば~後半には、美貌と演技力を兼ね備えた若手女優たちがひしめきあっており、いわゆる“黄金世代”と呼ばれている。その世代に押されるようにして、深田の立場は少し危うくなっているという。
「昨年はNHKの『セカンドバージン』がウケましたが、現在ヒロインとして出演中の大河『平清盛』は視聴率が10%前後とかなり低迷していて打ち切りすらささやかれる状況です。深田はここ数年、シリアス系の作品にあまり恵まれておらず、コメディ色の強いドラマ作品への出演が多くなっているんです。このままだと正統派女優というよりコメディエンヌに近い立ち位置に追いやられかねません」(テレビ誌編集者)
確かにドラマや映画出演は絶えないのだが、『未来講師めぐる』(テレビ朝日系)、『華麗なるスパイ』(日本テレビ系)、『専業主婦探偵~私はシャドウ』(TBS系)など、正統派路線とは言い難い種類の主演作が続いている。一方で、濡れ場を期待されたスペシャルドラマ『幻夜』(WOWOW)や映画『夜明けの街で』では「中途半端」と酷評が相次いでいた。
そんな彼女に転機が訪れようとしている。三十代への突入を機に、ヌードを解禁させようと2本の映画製作が動いているというのである。
一本は重松清の小説を原作とした『なぎさの媚薬』。深田の役は、孤独な男の前に現れる伝説の娼婦・なぎさ。彼女とセックスをした男たちが、彼女から渡された“過去に戻れる媚薬”を飲み、悔いを残した青春時代にさかのぼって、かつて憧れていた女性と寝るのだ。原作小説の大半は性描写で構成されており、なぎさもタダのベッドシーンだけではない様々なシチュエーションでの絡みが必須だという。
もう一本は、五木寛之の文芸大作『青春の門』のリメーク企画である。これまでに何度も映画、テレビドラマ化されてきた同作。1975年公開の『青春の門~筑豊編~』では、あの吉永小百合の自慰行為シーンや、乳房こそ出さないものの仲代達矢との愛欲シーンもある。しかし、マスターベーションとなれば確かに衝撃的だが、その程度のソフトな濡れ場ならば深田もすでに経験済み。文字通り一肌脱がなければ、脱皮とは言えまいが……。
「81年版での松坂慶子くらいヤってくれれば、文句なしに深田は女優としての存在感をアップさせることができるでしょうね。81年版は原作の第一部・筑豊編を映像化したもので、75年版で吉永が演じた主人公・信介の母親役を松坂は演じています。それまでお嬢様系の役が多かった松坂が、気性の激しい九州女を熱演し、バストトップも解禁したのです。杉田かおるも信介の幼なじみ役で出演し、乳房をあらわにした濡れ場に挑戦しているのですが、なんといっても圧巻は松坂の激しいファックシーン。布団で菅原文太に後ろから突かれまくり、きれいな乳首もツンと尖らせます」(映画ライター)
松坂はこの映画で日本アカデミー賞の主演女優賞を獲得。その後も、『道頓堀川』『蒲田行進曲』『火宅の人』など、立て続けに出演作でオールヌードセックスを見せた。脱げる女優となりながらも、決して安っぽい作品には出演せず、“脱げるトップ女優”の地位を確立したのである。深田も『青春の門』をきっかけに、ひとつ上のステージに到達すれば、黄金世代の追撃をかわせるのではないだろうか。
一方、決して“脱がなかった”吉永小百合の路線を踏襲することも想像に難くない。吉永は67歳の現在まで清純派の地位を保ってきたほどの女優。今も10代の新人女優が「憧れの女優」として名を挙げるほどの伝説の人物なのだ。とはいえ、吉永の境地に達するには、不変の清潔感という武器が必要だ。私生活では肉食系で、「年下からオヤジまで見境なしにいただいちゃってる」という深田は、清潔感では吉永に及ばない。だがもちろん、深田は吉永とは違うベクトルの魅力を持っている。豊満な肉体という点でも共通項のある、松坂慶子の選んだ道を進んでもらいたいものだが……。