「やらしい人間」「肌ブツブツ」AKB48総選挙に言いたい放題の芸人たち

AKBIMG_2793.jpg光で飛ばせば肌荒れも見えないね!/撮影=後藤秀二

 フジテレビで中継され、瞬間最高視聴率が28.0%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を記録するなど大成功で幕を閉じた第4回AKB48選抜総選挙。投票数は過去最大で、投票券の封入されたCD『真夏のSounds good!』(キングレコード)も170万枚とダブルミリオンに迫る売り上げを見せた。著名人もTwitterなどで予想や実況に興じていたが、一方で総選挙に批判的なスタンスを崩さない芸能人もいる。

 おぎやはぎは、自身のラジオ番組『JUNK おぎやはぎのメガネびいき』(TBSラジオ)で、冒頭からAKB総選挙についてトーク。「席を譲らないと上にあがれないメンバーはAKBでは勝てない」「潰すつもりで来て下さい」と後輩を挑発した5位・篠田麻里子のスピーチに対して、小木博明が「スピーチが怖い。みんなヒヨッちゃう」と言えば、矢作兼は「潰すつもりで来いって言ってもさ、結局ファン投票だから関係ねぇと思うんだけど」とバッサリ。「どれだけファンにサービスできるかってことでしょ」「媚びるってことでしょ、だから」と言い合った。さらにAKB全体をまとめるリーダーである6位の高橋みなみについても、「すごいんだよ、努力してるアピール」「努力アピールされると、やらしい人間に見えてしょうがない」(小木)とキツい言葉を浴びせた。


 この後も、AKB48とキャバクラのシステムを比較するなど鋭い批判を展開したおぎやはぎ。そもそも彼らは、昨年の第3回総選挙でも、「キャバ嬢でいうところの、指名するお客さんはそんなに居ないんだけど、太い客をつかまえているという……」(矢作)などと、AKBメンバーをキャバ嬢にたとえており、どんなに世間でこのイベントが盛り上がろうが、一貫して冷めた視線で見つめている。CSのファミリー劇場で放送されている『AKB48ネ申テレビ』で彼女たちとの共演経験もあるだけに、なぜここまで批判するのかは謎である。

 一方、おぎやはぎと同じく、AKB総選挙のシステムに懐疑的なのがナインティナインの岡村隆史だ。昨年の総選挙前には『ナインティナインのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で、「逆ホストクラブ」「女の客が『私が店のトップにしてあげるわ』とホストに貢いでるのと変わらない」「ゾッとする」と発言。しかしその後、番組で共演する機会も増え、今年の総選挙直前には『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)にメンバーが出演し、順位予想もしていた。しかし選挙後の7日に放送された『オールナイトニッポン』では、熱狂する芸能人やメディアを嘲笑するような場面もあった。

 岡村が「別に言うことでもないでしょうけど、芸能人も注目してますよ、みたいなVTR流れてたじゃないですか。あれね、僕のところにも話きまして、断りましたよ」と暴露し、相方の矢部浩之も「はっはっはっ(笑)言っちゃダメ~!」と爆笑。上位のメンバー以外はよく分からないうえ興味もないということのようだ。だが、仕事で彼女たちと接することが多くなったせいか、同情的な発言も飛び出している。

「みんなハードなんやと思う。仕事したら、みんな肌が荒れてんのよ。総選挙前でストレス溜まってんのよ。それがね、肌に出てしまってるのよ」
「それをまた、テレビやから隠さなアカンやんか。コンシーラー、コンシーラーでブツブツを隠してるのよ」
「そうなると、またそこ、よう洗顔せなアカンのよ」

 このようにメンバーの肌の調子を気遣う岡村だが、肌荒れを指摘されたメンバーとしては「ほっといてくれ!」といったところだろう。ちなみに相方の矢部浩之は「何をしてもダメちゃう?」「若いし寝てないし」とあきらめ気味だった。また、岡村は知人が大島優子のことを「プロだ」と絶賛していたとし、柏木由紀を「ファンを大事にする、AKBのジョニーデップスタイル」と評する一方で、「ある人のこと、何人かは批判してたりしてましたけど」と業界内で評判の悪いメンバーもいることを明かしていた。

 さらに、矢部がSKE48メンバーの躍進に触れると、ナイナイと同じ吉本興業の運営するNMB48は18位の山本彩が最高位であるため「頑張ってもらわんと。ベースよしもと追いやったんやからなぁ(※NMB48劇場の誕生でお笑いの劇場であったbaseよしもとは閉館、移転した)」「18位じゃ満足でけへんで」「ナンボ出してると思てんねん。吉本が、ナンボ使てると思てんねん、NMB48に。それでまだ18位かいな」「どうなってんの?よしもとクリエイティブ・エージェンシーとしては」と叱咤した岡村。なんだかんだと言って、かなりAKB48グループへの興味はあるようだ。

 こうした芸人たちの反応も含め、確かに盛り上がった第4回総選挙。しかし実際の現場に集まった報道陣は去年よりも少なく、一部では、「ピークは2011年で過ぎた」という声もある。また、運営上層部は国内での人気や売り上げは頭打ちと判断し、海外進出に向けてレーベル移籍も検討しているという情報もある。来年も総選挙が行われるかどうか、日本武道館で大々的に開票イベントが開かれるかどうか、現時点では分からない。ただ、このイベントがなくなってしまえば、それはそれで批判的な芸人たちも淋しく思うのではないだろうか。何でも「話題にしてもらえるうちが華」なのである。

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