キンコン梶原も!! 吉本芸人の生保受給の裏に「ローン問題」?

okan_kingkong.jpg※イメージ画像:CD『おかん』キングコング梶原よしもとアール・アンド・シー

 次長課長・河本準一(37)の親族の生活保護騒動が冷めやらぬ中、同じ吉本興業所属のキングコング・梶原雄太(31)の母親(63)が昨年3月から生活保護を受給していることが判明した。スポーツ紙の取材に対し、梶原は「誤解をされたくないし、隠すこともないので自分から全てお話ししたい」と受給の経緯を説明した。

 それによると、母親は祖母の介護をしながら弁当店で働いていたが、その店が倒産して収入がなくなった。その上に足を骨折し、働き口が見つからなかったため、福祉事務所に相談。「祖母ではなく、あなたが受給者になった方が良い」とアドバイスされ、梶原ら新族の経済状況を提出した上で、昨年3月から母親は生活保護受給を開始した。毎月11万6千円を受給していたが、昨年12月に祖母が他界し、パート先も見つかったため、それからは毎月4万円に減額された。

 気になるのは、河本ほどではないにせよ梶原も高額の収入があるという点。彼の収入ならば、母親と祖母の面倒を見るくらいは十分に可能だったろう。だが、彼は2002年に大阪市内に2,000万円以上のマンションをローンで購入しており、その返済が月40万円以上あった。母親をそのマンションに住まわせているが、ローンがある以上、今年8月の完済予定までは生活の面倒を見られないという理由で、母親を扶養せずにいたようだ。

 8月の完済を待って、母親は受給を打ち切るつもりだったが、河本の騒動を受けて「このままもらい続けると誤解されかねない」と今月で辞退することを決断。8月までの生活保護費として貰う予定だった15万円は、吉本興業から借りるという。

 当初から「他の芸人の家族にも受給者がいるのでは?」との声は上がっていたが、その指摘が的中した形だ。今後、福祉事務所の指摘があれば返還を検討するというが、実際に今回のケースは問題があるのだろうか。

「通常、ローンを支払っている最中の持ち家(マンション)がある場合、生活保護の需給は認められない。梶原はマンションを自分の名義にしていたため、母親が受給することが可能になった。そういう意味では適正。しかし、東京など基準が厳しい土地であれば断られても不思議はない。大阪という“生活保護に甘い”土地柄が受給を可能にした面がある」(ケースワーカー)

 今回の一連の騒動は、単なる芸能ニュースの枠を超えて生活保護問題に光を当てることになったが、さらに吉本興業の構造上の問題を指摘する声もある。

「芸人という不安定な職業の梶原は、長期で銀行ローンを組むのが難しいため、ノンバンクから短期で借りている可能性が高い。そのノンバンクというのが、吉本の子会社『吉本ファイナンス』ではないかと言われている。同社は、通常はローンが組みにくい芸人を査定して金を貸し付けるシステム。売れない芸人や養成所の生徒の生活費、東京進出の引っ越し代などを会社が貸す場合、吉本ファイナンス経由で貸し付けるパターンが常態化している」(芸能関係者)

 これだけならば、芸能事務所が金融業に手を出しているというだけでしかなく、全く問題はない。だが、ここに生活保護というファクターが加われば、本来は支払えるはずの家族の生活費を生活保護でまかない、その分を吉本ファイナンスのローンに回してしまった、とも見えてしまう。

 今回の騒動で生活保護制度の見直しに拍車が掛かっているが、本当に必要な人に行きわたらなくなるほど締め付けを厳しくしまうのは本末転倒だ。生活保護受給者が、不当な批判にさらされることもあってはならない。しかし、暴力団員による不正受給や悪質なNPOによる生活保護費の中抜きビジネスなど、弱者のための制度を食い物にしているヤカラが存在するのも事実。今回の騒動をきっかけに、冷静に効果的な見直し策を探っていくことは必要といえるだろう。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops

「生活保護手帳2011年度版」

 
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