フジついに降参!? 『27時間テレビ』のタモリ起用はネット民への気遣いか?

iitomo27.jpg※イメージ画像:フジテレビオフィシャルHPより

 昨年、7年続いた視聴率三冠の座を日本テレビに明け渡したフジテレビ。今年に入ってからもその兆候は続き、ついには長年視聴率争いの圏外と目されていたテレビ朝日にまで4月期の平均視聴率で惨敗。加えて社員の相次ぐ不祥事に見舞われ、フジテレビはまさに正念場といえる。そんなフジテレビが、今夏の『27時間テレビ』の総合司会にタモリを抜擢。いいともレギュラー陣をメインに、「団結」というテーマで巻き返しを図ろうと試みている。

 フジテレビの『27時間テレビ』といえば、毎年、良くも悪くも注目を浴びる同局の看板番組。普段、韓流ゴリ推しの偏向放送局としてフジテレビを目の仇にしているネットユーザーらも、「今年の27時間テレビの司会はタモリ」という一報には、すばやい反応を示し、「死ぬ気か」「過労死心配」「もうおじいちゃんなんだから無理するな」とタモリの身を案じるコメントを寄せている。

 とはいえ、昨年の夏以降、フジテレビ批判の強まるネット上では、何をしても「ウジテレビ」だとか「キムチ放送局」だとか叩かれてきた同局。今回のタモリ起用でも、「そもそも27時間なんて電気のムダ」「やんなきゃいいだけ」と冷めた意見も多い。しかしそんな中でも目立つのは「意外に嬉しい」や「期待できる」「タモリなら見る」といった肯定的な声。タモリの人気はネットユーザーらの中でも高いようだ。

「タモリさんを起用した最大の理由は、幅広くゲスト陣を迎えられるからでしょう。芸能界広しといえど、タモリさんほど人望が厚く多くの人に慕われているタレントもいませんからね。まあ、それだけ毒がないということもいえるのでしょうが、タモリさんをトップにすることで、事務所の力関係などをあまり気にせず多方面からゲストを呼べるわけです」(業界関係者)

 いいともレギュラー陣に加え、明石家さんま、とんねるず、ナインティナイン、くりぃむしちゅー、ネプチューンなどの面々がすでに出演者として内定している今年の27時間テレビ。確かに、それだけのメンバーでも、昨年の『めちゃイケ』による27時間テレビより豪華な顔ぶれ。タモリのサポート役をスマップの中居正広が担い、草薙剛が100kmマラソンを走るというのも贅沢だ。

 だが、どんなに慕われていようとも、毎年フジテレビが総力を注ぐ27時間テレビには、当然ながら同局で番組を担当しているほとんどのタレントが出演している。タモリを慕うタレントがいかに多かろうが、出演陣の顔ぶれにはほとんど影響しないというのが実際のところだろう。ではなぜタモリなのか。そこには、やはり、フジテレビに非難を浴びせ続けるネットユーザーへの配慮があるように思う。

 タモリといえば、ネットユーザー(特に2ちゃんねらーと呼ばれるような人々)の中でも、特に人気のある男性タレント。日ごろから掲示板やまとめサイトを徘徊する記者の所見では、江頭2:50と福山雅治に加えたタモリが、“三大なぜか2ちゃんで人気のある男性有名人”といえる。そんなタモリの起用は、昨年の夏以降から続くネット上での批判を危惧した結果なのではないだろうか。真意はわからないが、今のところ、タモリを指名したフジテレビの判断にネットユーザーらは比較的良好な反応を見せている。これまで散々ネットユーザーらの意見を無視してきたフジテレビが、今年の27時間テレビをきっかけに、ついにネットユーザーらに歩み寄る決意をしたのかもしれない。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
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