園山&冨永バッシングも…「塩谷二股騒動」に見るネットで波紋を起こすテレビ番組

kinsuma0514.jpg※イメージ画像:『中居正広の金曜日のスマたちへ』TBS系 HPより

 写真週刊誌に端を発した俳優・塩谷瞬の二股求婚騒動が思わぬ展開を見せている。当初、塩谷の犠牲になった悲劇のヒロインとして登場した料理家でタレントの園山真希絵が、一転、バッシングの嵐を受けているのだ。

 非難のきっかけは、11日に放送された『中居正広の金スマスペシャル』(TBS系)。園山は、番組内で塩谷を「バカでアホな男と思っていた」と非難しながら、「私以外の人が、この人を再生させるのは無理と思った。素晴らしいところもあり、食べ物から変わってくれたらと願っていた」と交際の経緯を説明。しかし、その放送内容には、肝心のプロポーズシーンなどがなく、それを見た一部のネットユーザーらが、「本当はプロポーズなんてされていないんじゃないか」「ただの勘違い」と園山批判を過熱させたというわけだ。

 

 広まるバッシングに、園山も放送後に自身のブログで釈明に奔走。「自分の至らなさから生じてしまった誤解を招くような発言や、事実と異なった再現VTRが流れたことから、不愉快な思いをなさったり、ご気分を害してしまった方がいらっしゃると思います」とコメントを載せている。

 しかし、そんな園山のブログがニュースに流れても、ネットユーザーらは、「早く消えろ」「売名乙」と、よほど『金スマ』で見せた彼女の姿が忘れられない様子。やはり、週刊誌やネットなどの報道にはない、生々しい臨場感というのがテレビの画面からは伝わるようで、彼女に抱いた印象というのは簡単には覆りそうにない。

 太っていた自分の過去を「あのころは毎日死にたかった」と振り返りながら、食事によるダイエットを成功させて、「食によって人生を変えられた」と自慢げに語る園山。そんな彼女の様子からは、確かに、「どう? 私ってすごいでしょ」という雰囲気がたっぷりにじみ出ていた。それに加えて、見事なプロポーションを手に入れたといわれても、160cmで40kgという体型は、見た目にも不健康なほど細すぎる。多くの視聴者が彼女に嫌悪感を抱いても不思議ではない。

 テレビというのは、言葉以上にその人物の人柄や雰囲気を伝えることがある。視聴者は、そういった見えない部分を敏感に察知して、インターネットを利用して批判し、ときには賛美する。塩谷二股騒動の、もう一方の被害者として名前の挙がった冨永愛も、9日に放送された『スタジオパークからこんにちは』(NHK)に出演したが、放送直後から「へらへら喋りすぎ」「夜な夜な男と遊んでおいて、子育て語るな」などとネット上で批判をされている。

 園山のケースを見れば、番組自体が収録なので、VTRに納得がいかなければ事前に申し出れば済むだけのこと。それを怠ったのは自己責任だし、デリケートな問題であればなおさらだ。批判を受けるのは当然といえる。一方、冨永の場合は、番組が生放送なだけに、十分言葉を選んで話していた印象がある。にもかかわらず、彼女に向けられたのは「被害者面するな」というバッシング。そこには、バツイチ子持ちという彼女の状況や、決して人柄の良さがにじみ出ているとはいえない容姿から伝わってくる画面からの印象というものがあったのは否めない。作為がない分、生放送ではその人物の雰囲気が伝わってしまうものだ。

 そんな生放送の特徴を利用して、毎放送ごとにネットで話題を集めるのが爆笑問題が司会を務める『サンデー・ジャポン』(TBS系)だ。今回の二股騒動でも、出演者のテリー伊藤や仁科仁美が塩谷に触れ、ネット上でさまざまな物議をかもしている。毎週毎週、話題の人物(もしくは関係のある人物)を出演させ、それなりに話題を集めるであろうコメントを出させる演出は、ネットを意識した確信犯といえる。

 しかし、ほとんどの番組が収録という今のテレビ事情では、生放送で届けられる『サンジャポ』のようにニュースソースとしてネットで物議をかもすのは難しい。ネットで話題になるとすれば、バラエティ番組での勘違い発言や失態といった類ばかり。園山のケースもそのひとつだ。いくらテレビ離れが深刻化しているとはいえ、ネット上にはテレビをネタにした話題が腐るほどある。(もちろんネットでの話題をそのまま取り上げるテレビも多いが)今後もテレビとネットが相互に依存する関係は続くに違いない。新しいテレビの楽しみ方がそこにはある。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
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