昨年の大ヒットドラマ『家政婦のミタ』(日本テレビ系)が、今秋シーズン2を放送するという期待が再び持ち上がっている。『ミタ』と言えば、放送中から何度も劇場映画化やスペシャルドラマ化のウワサが取り沙汰されたが、その都度、「主演の松嶋菜々子がNG」「脚本家の遊川和彦氏がミタはこれで完結としている」などと否定に終わってきた。しかし最終回視聴率40%超えを達成した特上コンテンツをこのままおしまいにしてしまうのは、日テレとしてはあまりに惜しかったのだろう。世間から忘れ去られないうちに、どんな形であれ続編を打ち出したいというのが本音のようだ。
「開局60周年記念事業の第1弾企画として映画化する、というストーリーがもっとも望ましかった。日テレの大久保好男社長は1月末の会見で続編について『自分の願望はあるが、現実に可能かどうかという別の問題がある』と発言。小杉善信編成局長も、『みんなでパート2を作ろうといえば、なるかもしれない』と期待を寄せていましたが、その時点で製作は決定していなかった。しかしあの手この手と粘っているうちに、続編計画に光がさしてきたようです」(スポーツ紙記者)
一部では、松嶋菜々子が『ミタ』での役柄が定着することを好ましく思っていない、という声も聞こえた。娘二人の子育てを理由に『ミタ』映画化の話は頑なに却下したにもかかわらず、フジテレビで出演した『ラッキーセブン』のスペシャルドラマと劇場版の製作には乗り気、というのだから、日テレ側はたまったものではない。しかし松嶋には仕事を選ぶ権利があるし、無口で地味な家政婦役の『ミタ』を代表作にはしない、という松嶋の選択は、本人のイメージを考えれば当然とも言える。主演として出ずっぱりの『ミタ』よりは脇役の『ラッキーセブン』の方がスケジュールを組みやすいという点もあるだろう。また、『ラッキー~』映画化の際には、嵐メンバー全員が友情出演を果たすという情報もあり、それが実現すればかなりの話題作となることは間違いない。
松嶋の意志は固かったようだが、ここへ来て、あらためて『ミタ』続編の気配が濃厚になっていると言われるのはなぜか。またしてもフジの“月9”が絡んでいる、と報じているのは「週刊実話」(日本ジャーナル出版)だ。
それによれば、10月クールで予定されていた“月9”に木村拓哉と松嶋菜々子の起用が決定していたが、3月に発覚した木村の二度のスピード違反による普通自動車免許停止問題の余波で白紙になりそうだ、というのである。そこにつけこみ、再び日テレがスケジュールの空いた松嶋に声をかけたというわけだ。
さらに日テレでは今年1月からトヨタ「VOXY」のタイアップによる『父と息子の二人旅』というミニ番組を放送していたが、これに出演していたのが同車CMに長く起用されている反町隆史。一説には、松嶋の根回しがあったとも言われるが
「確かに松嶋は全盛期を過ぎた夫・反町の仕事状況を憂えているとよく聞きますが、通常のドラマやバラエティー出演ならまだしも、広告企画にまでイチ女優が口を挟めるものではないでしょう。そこまでの権利は彼女にはない。実際、松嶋がどうしても首を縦に振らなければ、別の女優を立てて『ミタ』別ver.という形での続編企画も検討されているようですよ。そこまで変えてしまえばもう全く『ミタ』ではない別物になってしまいますけどね(苦笑)」(番組制作会社関係者)
これだけすったもんだの狂騒を繰り広げるのも、近年稀に見るドル箱コンテンツだからこそ。まだ松嶋の回答は得られず前向きに検討している段階というが、果たして松嶋が「承知しました」と答えてくれるのか……。
「承知しました」