2011年に第144回芥川賞を受賞した小説『苦役列車』(新潮社)。昨年末には、映画化も発表され、今年7月には公開予定となっている。監督は映画『リンダ リンダ リンダ』や『マイ・バック・ページ』などで知られる山下敦弘、主演は映画『モテキ』での好演も記憶に新しい森山未來、共演は高良健吾。そしてこの映画化にあたり、先日AKB48からの卒業を発表した前田敦子が、小説にはないオリジナルキャラクターを演じることもすでに明らかになっている。
前田は山下監督の大ファンであることから、当時、出演にあたり「まさかこんなにやりたいものが舞い込んでくるなんて……。本当に幸せなお仕事です!」と喜びをコメントしていた。ところが、この小説『苦役列車』の作者である西村賢太氏が、ヒロインは当時、同じAKB48の柏木由紀にオファーしたと告白しており、ネット上で話題となっている。
それは『小林麻耶の本に会いたい』(BSジャパン)3月の放送で西村氏が出演した際、司会の小林とのトークで明かしたもの。原作者として映画になにか要望を出したのかと問われ、「もう全く不介入で」と答えた後の会話である。
小林「前田敦子さんがいい、みたいな?」
西村氏「いやあのぉ~、他の方の名前は言ったんですけど、まぁ~聞いちゃくれませんよね」
小林「そうなんですかぁ?」
西村氏「柏木由紀さんってのはお願いしたんですけどアッハッハッ」
小林「(お腹を押さえて笑った後、一旦落ち着き)柏木由紀ちゃんのほうが」
西村氏「まぁ理想だったんですけどぉ、あぁ~聞いてはもらえなかったですなぁ」
これについてネットでは「ゴリ押しってマジだったんですね」と、運営側の前田猛プッシュを疑う声もみられる。この疑惑が持ち上がるのは初めてではなく、書籍『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(著:岩崎夏海/ダイヤモンド社)についても当初、作者は主人公をAKB48の峯岸みなみをイメージしていたと明かしていたが、映画化の際は、主人公を前田が演じることとなっていた。また、トヨタの“ドラえもんシリーズ”CMでも、前田がジャイ子を演じているが、これもネット上では情報解禁前、AKB48の大島優子が演じるというウワサが流れていた。
「先日も『笑っていいとも!』(フジテレビ系)で自由な恋愛観を臆せず語り、男性ネットユーザーからの共感を得ていた西村氏ですが、あのときの歯に衣着せぬ話しぶりを振り返ると、今回の発言も信頼度が高いとみられているようですね。ただ、柏木は過去、イベントの際に“一生アイドル宣言”をしていることからも分かる通り、さほど演技に本腰をいれようという気もないのかもしれませんが」(芸能ライター)
確かに柏木が女優として活躍する機会はこれまで少なく、昨年『花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011』(フジテレビ系)で、主演を務める前田のライバル役として出演しているが、その後、女優としての目立った活躍はなく、ネット上でも「前田でも柏木でもどっちもどっち」という声もみられる。
気になるのは興行収入だろう。前田が主演を務めた映画『もしドラ』では、興行収入が10億以下だったため、配給会社から興行成績を隠されるという憂き目にあったばかりか、ドラマ『イケパラ』も視聴率低迷が毎回ささやかれていた。『苦役列車』についても「こんなんでヒロインやって大丈夫なのか」と心配する声もある。三度目の正直、女優として汚名返上できるのだろうか?
(文=近藤チカゲ)
なぜ「(セミ)ヌード写真集」と謳わないの?
箭内道彦さんはゆきりんをどう料理する? 楽しみ!