純血2世タレント続出で”梨園化”するニッポンの芸能界

※イメージ画像:CD+DVD『Uh Uh』/IMALU/A-hi Records

 共に父と母を芸能人に持つ大物2世カップルとして話題を集めた俳優の柄本佑と女優の安藤サクラが入籍報道。昨今続出する2世タレントの中には、彼らのように両親共に芸能人というケースは少なくない。いや、むしろ多いというべきか。まずはその一部を振り返ってみよう。
(編注:離婚した夫婦を含みます)

「IMALU」明石家さんま・大竹しのぶ

「依布サラサ」井上陽水・石川セリ

「内田伽羅」本木雅弘・内田也哉子

「緒形直人」緒形拳・高倉典江

「大和田美帆」大和田獏・岡江久美子

「大和田悠太」大和田伸也・五大路子

「岡田眞善」岡田真澄・藤田みどり

「神田沙也加」神田正輝・松田聖子

「坂本美雨」坂本龍一・矢野顕子

「柴本幸」柴俊夫・真野響子

「関口知宏」関口宏・西田佐知子

「長渕文音」長渕剛・志穂美悦子

「仁科仁美」松方弘樹・仁科亜季子

「辺見えみり」西郷輝彦・辺見マリ

「松田翔太・松田龍平」松田優作・松田美由紀

「真由子」津川雅彦・朝丘雪路

「真瀬樹里」千葉真一・野際陽子

「三浦祐太朗・三浦貴大」三浦友和・山口百恵

「村井麻友美」村井国夫・音無美紀子

「森内貴寛」森進一・森昌子

「薬丸翔」薬丸裕英・石川秀美

 ざっと調べただけでもこれだけ出てくる両親が芸能人という純血の2世タレント。やはり想像していた通り、父もしくは母が芸能人という、どちらか一方の2世というケースより、その数は多いようだ。ある業界関係者は、その点をこう指摘する。

「両親とも芸能人という2世タレントの方が成功する可能性が高いと言われています。なぜなら、父のファンも母のファンも、その息子なり娘を応援するからです。たとえば、三浦友和・山口百恵夫妻の息子さんなんかいい例でしょう。つまり三浦さんのファンや百恵さんのファンは、彼らの息子のデビューを歓迎しているということです。それにはもちろん三浦夫妻の好感度というものが欠かせませんが、きっとファンたちはわが子のように貴大さんのことを見ているでしょう。一方で、両親のどちらかが有名な芸能人というケースでは、親のファンが2世にはつきにくいと言われています。たとえば田原俊彦さんのファンが、娘の綾乃美花さんを応援するのは想像できないですよね。やっぱり田原さんのファンは田原さんしか見えないのです。しかし、もし田原さんが、誰もが認める有名芸能人と結婚していれば、その間に生まれた子供への目線は変わったことでしょう。両親が芸能人という2世と片方が芸能人という2世では、潜在的なファンの層に雲泥の差があるのです」(業界関係者)

 俳優として年相応の役柄をこなし、着実に歩を進める三浦友和と、未だに若いころと同じ楽曲を歌い踊るアイドルの田原俊彦では、そもそも芸能人としてのタイプが違う。だが、どちらもスターであるには違いないが、後者の田原には父という面影は見えない。むしろそれが売りなのだからしょうがないが、その点は、芸能界を目指す子供にとってマイナスに作用するのかもしれない。それは、前出の関係者が指摘したように、父のファンを味方にできないということと、父というイメージのない父のため、”あのトシちゃんの娘”という肩書きが先行するからだ。

 良くも悪くも両親の影響から抜け出せないのが2世タレントの宿命。しかし、そういった特殊な影響を共有できるのが、2世タレント同士ともいえる。先日入籍を発表した柄本佑と安藤サクラも、互いに似た環境に育ったことが、2人の愛の滋養となったに違いない。近頃続出する2世タレント。彼ら彼女らが出会えば、その親近感が愛に発展するのは想像に難くない。将来、祖父母や両親の全員が芸能人というタレントが出てくるのは間違いない。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)

『プロ失格』

 
偉大な親を持つと大変です

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