芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、芸能界の裏側に横たわるオトコとオンナの深い業を掘り起こします。
3月1日、加藤茶が、昨年6月に入籍した46歳年下の綾菜さんと盛大な結婚披露宴を挙げた。翌々日、徳光和夫がラジオ番組で「加藤さんは、綾菜さんのために結婚婚披露宴を開いた。その加藤さんの思いやりに敬服する」というような主旨の発言をしていたが、加藤が前妻と3人の子どもとのハワイでの”最後の晩餐”を目撃した筆者としては、前妻や子どもたちへのデリカシーに欠ける加藤の言動を見て、やるせない気持ちになった。
ザ・ドリフターズの人気者だった加藤は、長らく独身貴族を堪能していた。その間、銀座のクラブ「S」のママと熱愛が噂されたものの破局。”大物独身”として、マスコミにマークされてきた。その加藤が、1987年に18歳年下の鈴子さんと結婚。2人の間には3人の子どもが生まれた。しかし、ロリコンと揶揄されるほど、”若い子大好き”である加藤の度重なる浮気に堪えられず、鈴子さんは03年に離婚を申し出て、成立している。
離婚成立の年の1月に、ハワイのホノルルの日本料理屋で、加藤と鈴子さん、それに3人の子どもを目撃した。せっかくの年末年始のハワイの家族旅行にもかかわらず、家族はまるでお通夜の晩のように暗い雰囲気だった。あとから思うと、あの夜は、いわば”最後の晩餐”だったのだろう。
離婚後も、加藤の若い子好きは変わらず、銀座のクラブ通いが続いた。そんな時、心臓の疾患を抱えていた加藤は、06年に大動脈解離手術を受けた。入院中の加藤の看病に当たったのが、元妻の鈴子さんだった。これに限らず、鈴子さんは離婚後も、加藤の身の回りの世話をしていたという。その献身ぶりに脱帽した。
そんな鈴子さんのサポートの甲斐があって、公私ともに第一線に復帰した加藤は、綾菜さんとの熱愛が発覚。交際発覚当初、綾菜さんのプロフィールは、モデルや社長秘書となっていたが、一方で、綾菜さんはそもそもタレント志望で、業界人が集まる六本木のキャバクラで働いていたという情報が流れた。さらに、筆者は親しい銀座のクラブ関係者から「あの子は銀座8丁目のクラブ『F』にいた」という情報を入手した。Fといえば、前回このコラムで書いた、水野真紀の夫である自民党の後藤田正純議員との不倫スキャンダルがキッカケで、8丁目の大箱クラブ「R」にスカウトされて、ママデビューしたホステスがいた店だ。
Fは5年くらい前にできたクラブで、ママのSは、そもそもは中山秀征が頻繁に通っていたクラブ「S」のチーママだったはず。加藤は、中山の披露宴でスピーチするほど親しいので、その流れでFに通い、綾菜さんと巡り会った可能性は高い。タレント志望の綾菜さんには、願ってもない出会いだったといえるかもしれない。会見では、素人離れしたしゃべりで注目を集めていた綾菜さんには、今後、出演オファーが舞い込むことだろう。こうなると、不謹慎だと思いながらも、今回の”異例”の結婚をいぶかしがってしまう。単なる美談では片付けられないのだ。
それだけに、盛大な結婚披露宴は、ここまで加藤を支えてきた鈴子さんや子どもたちの配慮に欠けたような気がしてならない。徳光が言った「加藤の思いやり」とやらは、綾菜さんではなく、元家族に向けられるべきだったのではないか。
(文=本多圭)
浮かれまくってるよね