錦織効果で露出激増! 松岡修造、なぜか”浮く”彼の魅力とは!?

matuoka_hp_main0206.jpg※イメージ画像:松岡修造オフィシャルサイト

 テニスの全豪オープン男子シングルスで日本人選手として80年ぶりにベスト8入りした錦織圭。にわかに現実味を帯びた”日本人初のグランドスラム制覇”の夢に彼の株は一躍急上昇。複数の企業がスポンサーに名乗りを上げ、激しい争奪戦を繰り広げているという。しかしそんな当人より脚光を浴びている人物がいる。松岡修造だ。

「メディアに露出するテニス関係者といえば、大学のテニス部を教えているコーチだとか、名前も知らないような元プロテニスプレーヤーといった人々に限られています。テニス人口自体が少ない日本では当たり前といえば当たり前なんですけどね。そんな中、元プロでウィンブルドンベスト8という実績のある松岡修造は異色の存在といえるでしょう。しかもあのキャラクターですから。メディアが彼を放っておくはずはありません。錦織選手の活躍で、もっとも恩恵を受けているのは確かに松岡だったといえるかもしれませんね」(業界関係者)

 錦織ベスト8進出の一報に沸いた翌日の朝、松岡はあらゆるテレビ局に出演(電話での出演も含め)し、錦織の快挙を絶賛した。もちろん錦織自身はまだ大会が終わっていなかったわけで、当然といえば当然だが、帰国後もあまりメディアに露出しない錦織に比べれば、『おしゃれイズム』(日本テレビ系)などへの出演を果たした松岡は、錦織全豪ベスト8ネタで今やメディアで引っ張りだこ状態。もともと定評のあった彼の個性に加えて、教え子でもある錦織の活躍が松岡の評価を著しく上げたのだろう。

 阪急東宝グループ創始者の小林一三の孫で、テニスプレーヤーとしても活躍した実績を持つ東宝の名誉会長・松岡功と宝塚出身の千波静の間に生まれた松岡修造。絵に描いたような資産家の家に育った彼には、ただの熱血漢といった印象を払拭する生まれながらの上品さがある。華といってもいいだろう。そしてその華には謙虚さという根がついている。彼の”熱さ”に人々が魅了されるのはこれらのためだろう。

 たとえば松岡は公式ホームページ「心の声に聞け!」(http://www.shuzo.co.jp/)で錦織の快挙を伝えながら、「僕みたいに、組み合わせがラッキー(シード勢がみんな敗退)なまぐれのベスト8とは圭は違うんです!」(http://www.shuzo.co.jp/blog/2012/01/column_313.html)と語っている。ただ”熱い”だけではない松岡のこういった発言に人々は良い印象を抱くのだろう。

 自らのベスト8進出を「まぐれ」と断言する松岡の謙虚さは冷静な自己分析によるものだといえる。つまり彼は”熱さ”と真逆の”冷静さ”を兼ね備えているということ。こういったギャップが時折垣間見えることによって、彼の”熱さ”はウザくならないでいる。そして、彼の大きな魅力のひとつに、常人では理解できないような天然ともいえる突拍子のなさがある。

 たとえば5日に放送された『おしゃれイズム』で彼は「本気のトイレ」を語り「本気の睡眠」を熱弁した。「小指と薬指に力を込めてギュっと。いわゆる呼吸法ですよね」と自己流の排便方法を語り、「寿司屋に行ったあとの一週間は毎日寝る前に寿司屋に行けるから幸せ」と寝る前のイメージトレーニングについて話す彼はいたって真面目な様子。しかし、その内容はほとんど理解できないものといえるだろう。改めてVTRを見ながら原稿を書いている記者も、松岡がなにを言っているのかはわからない。そんな松岡に対しMCの上田晋也は「トップアスリートだから、それだけイメージできる」と場をまとめたが、無理やり感は否めない。

 だが、これだけわけのわからないことを言われても、なぜか彼の話は面白い。理解できるかできないかといわれれば理解できないが、先ほど指摘した熱さと謙虚さという要素がないまぜになって彼の話を面白くさせているのだろう。

 それでは最後にそんな彼の「理解できないけど笑える」というものの極めつきを見つけたので紹介したい。それは先ほど記した彼のオフィシャルサイトに貼られている動画(http://www.shuzo.co.jp/message/cat36/post_160.html)にあった。

 「浮きたい!と思っているあなたに…」と題されたこの動画には、松岡本人と思われる(後姿なので確認できない)人物が映され、外国の空港と思しき場所でなぜか少し浮く。動画を撮影していると思われる女性の声で「浮いてる浮いてる」と流れるこの動画がどういった意図で投稿されているのかはわからないが、ブログのエントリーカテゴリーが「力」となっていることから、「本気でやればなんでもできる」といった松岡のメッセージなのだろう。

 とはいえ、この動画を見た後に残る印象は「なぜ?」といった類のものだ。しかもこの「なぜ?」は浮いていることに対してのものではない。なぜ松岡はこんなことをするのだろう? という「なぜ?」だ。そして読者諸氏は大きな笑いをこらえ切れないだろう。松岡修造恐るべしと。

 日本有数の資産家の家に生まれながらにしてプロテニスプレーヤーとして輝かしい実績を残し、引退後は持ち前の熱いキャラクターと冷静な自己分析でスポーツキャスター兼タレントとしての人気も高く、しかも浮くことすらできる松岡。そんな彼の才能は錦織の比ではないと断言できる。

(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)

『本気になればすべてが変わる―生きる技術をみがく70のヒント』

 
この熱さにあこがれるよね

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