著:野島キウイ/インフォレスト
「入店時は処女だった」あるいは「働いている今も処女」という風俗嬢がここ数年増えているという。処女風俗嬢は、20歳前後の女のコに多いのだが、好きな彼氏との初体験を済ませずに風俗店入りすることに抵抗はないのだろうか。業界未経験の”素人”が売りの都内イメクラ店店長はこう話す。
「これまで、14~15人の処女を面接しましたが、彼女たちは、ガツガツしていないというか、アッサリしていますね。風俗へのハードルが低くなっている気がします」
一昔前まで、風俗に来る女の子には、借金返済のようなネガティブな理由があったものだが、今は必ずしもそうではないという。「なんとなくワリがいいから」くらいの理由であって、風俗の仕事も普通のアルバイトの延長線上にあるようだ。実際、「月に3万ぐらい稼げればそれで満足」といった、月イチ出勤のアルバイト風俗嬢が増えている。また、出勤時間に関しても、稼げる夜や夜中にシフトを入れるのではなく、昼から夕方の客入りが少ない時間帯に入れるという具合だ。
前出の店長によれば、処女にもいろいろ”レベル”がある。男性と付き合った経験がまったくないという子もいるが、彼氏はいたものの痛くて挿入できなかったという子もおり、理由はさまざま。「挿入は痛いからイヤだけど、愛撫されるのは好き」という子は欲求不満解消のために風俗店入りしたという。また、「強引に迫ってくる人がいなかった」という子もいて、草食系男子が増えている世相を反映している。
気になるのは、処女である彼女たちの仕事ぶりだ。まず、講習が大変らしい。
「男性と付き合ったことがない子は、男の人の前でハダカになったことがないから、かなり恥ずかしがります。下着にはなってもそこからが大変。『キャ~』『ハズカシ~』って、大騒ぎしながらハダカになるまで30分かかったり(苦笑)。彼氏がいた子だと、フェラとか素股とか、聖水とかの知識はあるんですよ。オナニーもしてるみたいだし(笑)」
フェラや素股など一通りプレイ内容を教え、講習の最後に指入れをするのだが、これは客が指入れできるかどうかの確認だ。痛がった場合には無理には入れない。入店した後に客の指入れで処女膜が破れた女の子もいるのだとか。
経験がないから、むしろサービス面においては、素直で真面目だという。フェラもアナル舐めも、彼女たちなりに研究熱心で、客ウケはかなり良いらしい。客の立場になってみると、経験のない子にイチからエロテクを教え込むなんて、男冥利に尽きるというもの。ただ、プロフィールに「処女」と書いてあるわけではないので、当たればラッキーだ。
処女の風俗嬢なんて都市伝説のようなものかと思っていたが、実際にいると聞くと率直に驚いてしまう。だが、AVの世界では”処女喪失モノ”というジャンルは古くからあるし、あれだって「なぜみんなが見てる前で処女喪失を……」と誰もが思うわけで、それに比べれば風俗に処女がいても大したことではないのかもしれない。
(文=上条泡介)
当たればラッキー!!