今年はアメリカ、フランス、ロシア、韓国などで大統領選があり、中国でも最高指導部が交代することになっている。やはり、11月のアメリカ大統領選が最も注目されるが、アメリカの大統領選といえば、国を挙げてお祭り騒ぎになるのはご存じの通りだ。また、ハリウッドの有名俳優たちも、大統領選の応援に積極的に参加するのもよく見られる光景だ。日本でも都知事選で石原軍団が応援していたりもしたが、あれは家族が応援しているようなもの。ハリウッドの俳優たちは自らの政治的な主張から応援演説しているのである。
大統領選の候補者たちにとって、有名人の応援はたいていの場合ありがたいものだが、中には得票数を上げるどころか、候補者のイメージダウンにつながる場合もあるかもしれない。ワシントン・タイムズ紙が「応援してほしくない有名人ワースト10」を挙げている。まずは、その10人を紹介しよう。
1位:アレック・ボールドウィン
2位:チャーリー・シーン
3位:メル・ギブソン
4位:リンジー・ローハン
5位:ジョー・パテルノ(大学フットボールのコーチ)
6位:リュダクリス(ラッパー)
7位:アーノルド・シュワルツェネッガー
8位:ドナルド・トランプ(実業家、作家)
9位:ショーン・ペン
10位:ジェーン・フォンダ
日本人にとって、馴染みの薄い名前もあるが、あくまでもアメリカのランキングなので仕方がないだろう。まず不名誉な1位に輝いたのは、アレック・ボールドウィンだ。彼は1990年に公開された『レッド・オクトーバーを追え!』のジャック・ライアン役で注目されて以降、90年代半ばまでハリウッド映画でも主役級の役者だった。しかし、現在はすっかり脇役のイメージが定着している。私生活も凋落の一途をたどっているようで、93年には女優・キム・ベイシンガーと結婚したものの、02年には離婚している。その後、電話に関するトラブルがいくつかあり、07年には電話をすると約束していた11歳の娘から連絡がなかったことに腹を立てたのか、彼女の携帯電話に「豚!」と暴言を残し、それが原因で裁判所から親子の面会を停止されている。また昨年12月には、離陸直前になっても携帯電話のスイッチを切らなかったという理由で飛行機から降ろされた。
映画『プラトーン』(86年)、『メジャーリーグ』(89年)に出演したチャーリー・シーンが2位にランクイン。最近では薬物常用者としても有名で、アルコール依存症で療養所に3カ月入院したこともあるという。また、5,000人の女性とセックスしたと報じられるほどの好き者だという。3位のメル・ギブソンも若い頃は映画『リーサル・ウェポン』シリーズなどで人気の大スターだったが、ここ数年は素行不良が目立つ。飲酒運転で逮捕され、その際に反ユダヤ主義的な暴言を吐いたり、養育権の裁判中に元妻への暴力的な脅しを行ったと報じられるなどしている。
4位には子役から大スターに上りつめ、07年には「マキシム」誌が発表した「世界で最もホットな人物 TOP100」の1位に選ばれていたリンジー・ローハンが名を連ねる。彼女はここ数年で飲酒運転、コカイン所持、麻薬運搬、無免許運転、万引きなど複数の容疑で逮捕されている。すっかり、スキャンダルが多いセレブのひとりになってしまった。
また、7位にランクインしたのは、前カリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガー氏。彼は政治家として手腕が発揮できなかったということもあるが、名声が地に落ちたのは、何と言っても昨年の隠し子騒動だろう。20年間雇っていた家政婦をたらし込んでいたのだからイメージが悪い。
ほかにもアカデミー賞を受賞したこともあるショーン・ペン、ジェーン・フォンダの名が並んでいる。さて、日本でも選挙のときに「応援してほしくない有名人」ランキングを作ったら面白いかもしれない。一体、どんな面々が入るだろうか。今なら、島田○助? いやいや、ほとぼりが冷めた頃に応援でなく本人が立候補するというウワサも……。
(文=上条泡介)
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