AKB48は”性的搾取”? AKBグループの海外進出に赤信号!?

 2007年にAKB48のチームBが、北京の中国芸術研究院で開催された「日中文化人懇談会2007」に参加したことを皮切りに海外進出を始めたAKBグループ。彼女たち本体だけでなく、2011年にはジャカルタで「JKT48」が結成され、今年は台北で「TPE48」を結成する予定で、続々とAKB48の海外スピンオフグループが誕生するとみられている。またメンバーたちは、昨年11月8日より、グーグルが提供するSNS『Google+』に参加している。これで発信される情報は英語・中国語(簡体字、繁体字)・韓国語・タイ語・インドネシア語の5カ国語に翻訳される予定となっており、海外での活動基盤作成に一役買うことだろう。

 日本だけにとどまらない”AKB旋風”を受けたのか、それらグループの総合プロデューサーにある秋元康氏が、CNNのインタビュー番組「Talk Asia(トークアジア)」に出演した。その中では、AKB48のコンセプトやオーディションなどでメンバーとして起用するための基準など、AKB48への思いを語っている。そんな中、注目を集めているのがCNNのアナウンサーがしたある質問だ。

 アナウンサーは、日本では若い女性を対象にした性的搾取が多いと批判する声があるとし、AKB48のPVなどには制服やビキニを着用し、女の子たちはお互いの顔を舐めたり、キス、お風呂に入るなどしているものがある。グループには13歳、14歳の若いメンバーたちもいる中で、そのような内容を歌うことをどう考えているのか、というもの。

 この質問に対し秋元氏は、「大事なことは隠すことではなくて、どういう形で届くか」ということだとし、直接的な表現をしているものはティーンエイジャー向けのものにはない。また、彼女たちが抱えている問題を作詞家としてテーマにしなければ、誰もが触れられないこととして終わる。『制服を脱ぎ捨てて……』という歌詞もあるが、不埒な遊びにあこがれることは確かとし、子供たちがそのように思っていいのか、というリアルを描いていると語った。

 性的搾取と批判されたことに対し、現状を描いたものを届けているだけで、受け取り側の問題であり、またティーンエイジャー向けには発信していないとした秋元氏。しかし、アメリカでは奇抜な衣装とセクシーなパフォーマンスで知られるレディー・ガガも活動している。なぜAKB48だけが性的搾取にあたると批判されているのだろうか?

「小児性愛問題への対処法の違いではないでしょうか? 日本では、U-15のジュニアアイドルが水着になって撮影会を開催したり、イメージDVDが発売されていますが、小児への性犯罪に厳しい国ではちょっと考えられないことです。AKBグループも音楽番組に出演した際には、短すぎる衣装からパンツが見えるなどと話題になり、劇場公演ではさらにカゲキなダンスパフォーマンスで、会場をわかせています。AKBグループが現在進出しようとしている国は、比較的彼女たちの性的アピールにも思えるパフォーマンスに理解がある国が多い。しかし、アメリカやイギリスなど小児への性犯罪に厳しい態度を取る国で、同じようにスピンオフグループを作り、AKB48のように若いメンバーを入れた同じようなパフォーマンスをすると小児性愛の犯罪者を育てる温床になるのではと警戒されているのでしょう」(芸能ライター)

 AKB48がこのままグローバル化を推し進めていくとなると、欧米諸国にも進出することになるだろう。しかしその際には、現在の地位にのし上がってきた彼女たちの最大の武器である「パフォーマンス」を封じなければならない恐れが出てきた。彼女たちがセクシーさだけで、日本アイドル界をリードしてきたわけではないが、カゲキなパフォーマンスで衆目を集めたのは間違いない。エロを封印された時にAKBグループはどのような手を使い、トップグループの地位を守るのだろうか?
(文=木嶋陽介)

『GIVE ME FIVE!』

 
アメリカ的にはNGなの?

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