絶対的美少女メーカーとして、AV界に美形素人ブームを巻き起こした新進気鋭のAVメーカー・プレステージ。その看板監督であるマンハッタン木村監督は、他のメーカーでは絶対に許されない自由すぎる撮影スタイルを持っているという。プロの女優にはわくわくできないという木村監督のギリギリの撮影秘話とは?
──AV監督になったいきさつは?
「AV監督になる前は、放送作家の弟子みたいなことやってたんです。でも、全然芽が出なくってAVもいいかなって時にプレステージのサイトを見ていたら、サークルノリで社員募集をしてたんですよ。明らかに大手とは違う印象を受けて、なんかよくわからないけど面白そうだなって。もう8年前の話です」
──実際に入ってみたら?
「思った通りのノリでしたね。モデルを選ぶ基準から何から大手とは全く違っていて。女優のネームバリューも性格も関係なし。とにかく顔で選べってのが方針で。まずルックスのいい子を選んで、そこでエロく撮れなかったらそれはお前の責任だってことになるんですよ」
──プレステージといえば絶対的美少女メーカーとして素人AVファンから高い評価を得ていますが、木村さん流の素人モデル選びの基準は?
「あ、僕は選んでないんです。会社で月に100人近く面接をやっていて、その中で選ばれた数人からどっちがいいかってのを選ばせて貰うだけで。そこから個性を引き出すのが自分の仕事かなって思ってます」
──それは意外ですね。苦労することはないですか?
「苦労とは違いますけど、大変なことはありますね。顔がいいからセックスもエロいかといえばそうじゃなくって、やりたくないとゴネる子もいるんですよ。でも、僕の場合は、そういう裏の顔も個性だと認識してるんで、そのまんま撮っちゃうんですけどね。怒ってても、その顔が個性ですからね。それはそれで面白いかなって」
──そこでは放送作家のスキルも活かしているんですか?
「全然、活かしてないですね(笑)。ヘタなノウハウより目の前のモデルをどう弄るかが最優先事項なんで。その場の思いつきと言ったら怒られちゃうかもしれないんですけど、事前の監督面接すらしませんからね、僕。その変わり、チェックシートを書いて貰うんですよ。AVと何が関係あるのって感じの細かい項目の。好きな音楽=レディガガとか。それみながら朝一にどんな奴なのかなってしゃべりながら探って、反応次第で撮影が変わっていくんです」
──かなり合コンノリですね。初対面の印象で、作品内容が変わっていくんですか?
「そうそう。台本には一応、やらなくてはならないコーナーだけは書いてあるんですけど、それすらも絶対ではないですから。ここでヤルはずじゃないことも、感覚で探っていけそうだっておもったら即変更。ここまで自由にやれるとも思っていなかったんですけど、結果、自由にやらせて貰えてますね」
──モデルに事前の段取りの説明もしないんですか?
「しませんね。もしかしたらイラマチオくらいやるかもね~ってかんじで。そんな段取りどうでもいいんです。僕はいつも男優さんに女の子をあてがってる気分で撮ってるんです」
──デリヘル的な?
「まさにそう。そっちの方がエロかったりするんですよ。こっちがあれこれ指示するより、双方の欲望をぶつけて貰った方がいいもの撮れるんです。監督としての才能あんまりないのかもしれませんね(笑)」
──何をおっしゃいますか。そのスタイルで8年間プレステージの看板守って来たんじゃないですか。実際、初撮りの方も多いですし、現場ではどうやってモデルをノセているんですか?
「たしかに初撮り多いですね。これは僕のやり方なんですけど女優扱いはしないんですよ。監督とモデルの距離を縮める方法は、もっぱら朝一でおっぱいを触っちゃうこと。これすると怒られることもあるんですけど。最近は少し学習して様子を見ながら触っていくようにしてます。これが唯一の作戦ですね」
──まさかカメラを回す前に触るんですか?
「回すこともありますけど、回してないときに触るのが好きですね。メイク前とか、出会いがしらでもチャンスがあればいきますよ。だから単体女優は気を使ってしまって、苦手なんですよ。いきなり乳を揉めないですからね~」
──さすがにガード固いですしね。でも、それがマンハッタン流の撮影術だと説明したらいけるのでは?
「無理でしょうね。よく考えればただのセクハラですから。でも、僕なりにその反応で作品の方向性決めてるんですからしかたないですよね。これは変えられない」
──どんな素人娘が好きですか?
「リアクションがいい子ですね。感じやすい子、これが一番ですよ。おっぱい揉んだだけで目を潤ませる子も中にはいるんですよ。そうなったらもう顔しかとらなくてもいいやって思います」
──朝はガチガチだったのに、おっぱい作戦でスイッチが入ってしまったモデルもいるんですか?
「けっこういますよ。最初はみんな緊張してるのでリラックスしたらめちゃめちゃ変わるんです。一番凄かったのは本田奈々美。『続・素人娘、お貸しします。20』(品番SAD-032)に出てる子です。
緊張してた上に筋肉質な躰でもうガッチガチなんですよ。でも感度がよすぎて、ちょっと乳首を触っただけで「あぁ~ん」って声あげて目を潤ませながら僕の目をじ~っと観てくるんです。新体操しかやってこなかった子なのでウブで。このまま僕はハメ撮りしちゃおうかなって思いましたね。初めて触ったときの感触がたまらなかったですね。エッチはあんまり好きじゃないらしいんですよ。でも感度がいいからしかたないんですって言うんです。可愛いでしょ」
──最近のAVではハメしろ重視ですが?
「そうでしょうけど、ハメしろを観たいなら無修正の動画でも観てて下さいって思うので。そんなの撮ってての面白くないじゃないですか。僕にとって面白いこととエロは同じ比重なんで。エロくなければ面白さを引き出せばいいし、面白ければエロは後からついてくるものだと思うし。とにかく仕事くさい現場が一番苦手なんです」
──でも、8年も続けてきて監督っぽくなったりしませんか?
「しませんね~。有名な監督さんに会ったことがないですし、今さら修行したいとも思いませんしね。誰に教わったわけではないので、このままいくんじゃないかな。怖いのは自分が興味を失ってしまうこと……くらいですかね」
──そんな自由すぎる木村監督ですが、ご自身で代表作だと思う作品は?
「『素人娘、お貸しします。』『続・素人娘、お貸しします。』シリーズですね。女の子を事前情報ほぼ無しで、シロウト君のお家に届けるという作品です。毎回女の子の個性が違う形で出てくるので、ポジティブな所もネガティブな所も全て撮影しています。ただセックスを撮るだけでなく、そこから透けて見える人間性を見せることを重視したライブ感溢れるシリーズです」
──シリーズを始めたきっかけは?
「本当は別の監督の企画だったんですよ。その監督は男優を素人っぽく使っていたんですね。それをつまんないだろって文句言ったら僕のとこに回ってきたんです。やっぱり、そういう面白い企画はガチで楽しまなくちゃ意味がない。たしかに素人同士の組み合わせは勇気いるんですけどね」
──その素人くんはどこからみつけてくるんですか?
「サイトで応募したり、知り合いから紹介して貰ったり、出演した人の友達だったり。完全にデリヘルのドライバー気分ですよ。何件行ったかわかんないですね。全然どうなるか予想もつかないものを記録していく行為が面白いんです。男優使った作品を比べれば一目瞭然。面白さが全然違いますよ」
──モデルの反応は?
「面白いことに、積極的にガンバろうとするんですよ。母性が働くというか。それが面白いですね。逆に気持悪るがる子もいるし。ユーザー目線とは違うかもしれませんけど、一緒に面白がって撮ってるのが僕流」
──監督としてではなく男としてイイオンナだな~と、惚れ込んだモデルもいるんですか?
「普段から監督としてというスタンスがあまりないんで……。撮るオンナの子、撮る女の子、ほとんど好きになっちゃうんで難しい質問です。しいてあげるなら、上原瑞穂さんですね。まず、見た目がタイプということと、AV女優っぽくない所がタイプです。セントフォースっぽい感じで。親の愛情をしっかり受けてるというか…すれてる所が全くない子なんですよ」
──さて、動画配信サイト【MGS】では、そんな木村さんの過去の作品も配信さえているんですよね?
「7年前のものから揃ってますので、監督初期の作品もありますよ。僕の代表作の『素人娘お貸しします』の1本目はもうDVD発売は終わってるので、ぜひネットで観て欲しいですね」
──廃盤の作品も手軽に鑑賞できるのは嬉しいですね。発売時にはあまり話題にならなかったが、実はかなりエロい傑作ってあるんですか?
「ありますね~。『突撃!!女子のお宅に、おじゃまします。 issue.08』(品番MAS-038)。日本語が片言の中国人ハーフ美女とニューハーフをハーフ対決ということで絡ませてみたら、なんか、ニューハーフのチンコのでかさに気を取られ、チンコばかりカメラで追ってしまって。最初はドン引きしていた女の子が次第にノってくる様子がエロいんです」
──では、素人ならではの旨味が滲みだしている作品は?
「『処女。』(GAC-002)ですね。本物の処女の自宅にて、彼女の処女喪失を撮った完全ドキュメントです。とにかくAVで処女を捨てる娘ってどんな娘なんだろうと…。処女なのにすんなり喪失出来てしまったら、つまらないということで、業界トップ3に入るデカチンAV男優を用意しました。全く挿入が出来ず、痛い痛いと泣き叫ぶ、女の子を何とか説得し8時間くらいかかったかな。出産ビデオみたな感動がありますよ。他には、セックスを主軸にしながらも、単純なエロを超え、人間の内面をエグっている作品が好きなんです」
──看板監督と言うことで、プレステージ10周年記念作品も監督されているんですよね? お奨めのポイントは?
「絶対に使ってはいけない部分を使ってるところ(笑)。人気女優が一気に集結してますからね。移動中とか、他の女優の噂話とかしてるんですよ。腹黒い話とか。そういうところもあえて使いました。女優ものに飽きてる人は、面白がってくれるんじゃないかな。それと、あえて女優をきったなく撮ったところ。だから、素人の家に連れていったんです。ライトをバシッと当ててあげるんじゃなくって、いつもと違う素の顔が観れると思いますよ」
──2012年はどんな作品に挑戦したいですか?
「単純明快なロリ。2011年はロリが売れなかったんですよ。だけど絶対に観たい人はいるはず。本当にAVに出るのが恥ずかしいと感じる子が撮りたいですね。今、AV女優が花型職業になってしまって裸になることに恥じらいがない子が多いんですよ。それに最近のAV女優の褒め言葉って頭がいいとか、カンがいいとかになってるでしょ。でも、僕が求めてるのは、恥かしいけどヌレちゃうみたいな子。AVの原点に返って頭弱そう…くらいの子がいいんですけど、どこかにいないですかね?」
他にも、ドラマや地方アイドルものなど、次回作のアイデアは尽きることがないと明かしてくれた木村監督。いずれにしてもAV界の暗黙のルールや手順に縛られることはなく、自由にやっていくだろうと熱く語ってくれた。ゆるっとしていて、スリリング。先の見えない面白さこそマンハッタン木村作品のいいところ。これからも、胸揉み作戦で素人娘達の秘めたる本性をどんどんと暴いて欲しいと願うばかりである。
(取材・文=文月みほ)
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