著:松下 幸之助/PHP研究所
大物女優の共演で話題を呼んだ、2011年の大河ドラマ「江 姫たちの戦国」が終わり、2012年は演技派俳優・松山ケンイチ主演による「平清盛」。平治の乱に勝利し、武士としては初めて太政大臣の地位に就いた人物である。「平家にあらずんば人にあらず」と言わしめたほど、平家一門の時代を築き上げた。しかし、「驕る平家は久しからず」という言葉もある。権力や地位を鼻にかけて傲慢な態度をとっていると、いつか必ず衰退する」ということ。この言葉を聞くと、「耳が痛い」と感じる人も少なくないのではないだろうか?
オトコも、30代・40代ともなると、職場において役職のある地位に就き、何人かの部下を抱えている人も多いだろう。そうなるとつい、「驕り」が出てきてしまうのが、悲しいかな人間の性というものである。小さなことで部下を叱りつけたり、宴席などで己の武勇伝を吹聴してしまうなどして、後から密かに反省することもあるだろう。むろん、多少のうぬぼれがあるのは決して悪いことではない。しかし、やはり日本男児たる者、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という心持ちでありたいものだ。
とはいえ、「今日から謙虚な人間になるぞ!」とふんどしを締めなおしても、人間そう簡単に変われるものではない。いきなり性格を変えようというのは、あまりにも無理がある。そこで、人間の本能が丸出しになる「セックス」という行為において、まずは謙虚な姿勢を取り入れ、そこで身につけた謙虚さを、少しずつ実生活にスライドさせていくというのは如何だろうか?
さっそく、謙虚な性格に生まれ変われそうなプレイについてだが、なんといっても「足コキ」がオススメである。足コキとは、対面座位のような姿勢で男女が向かい合い、女性が足の裏を使って男性のペニスを挟む行為のこと。足コキがなんたるかを知っていても、実際に経験したことがある男性は少ないのではないだろうか? ペニスは男性のシンボル。それを足蹴にされるなどとんでもない、と考える人がほとんどだろう。そういったプレイに挑戦することによって、だいぶ謙虚な立ち居振る舞いが身につくはずである。仕事上において、妙なプライドが捨てきれないという人も、その殻が破れるきっかけになるかもしれない。
「いきなり足コキはハードルが高すぎる」という人は、クンニリングスにひと工夫してみては如何だろう。女性を仰向けに寝かせた状態で挑むのではなく、顔面騎乗の体勢を求めてみるだけでも、受ける感覚はかなり違ってくるだろう。「同じ行為でも、角度を変えれば全く違ったものになる」という感覚は、必ずや実生活でも活かせるだろう。
「自分はもっと謙虚にならなければ」という人は、アナルへの指挿れデビューを志すと良いだろう。アナルへの指挿れといっても、女性のアナルに指を挿れるのではない。自分自身のアナルを解放するという意味だ。そもそも、女性のアナルを攻めたがる男性に限って、自分がアナルを攻められることに関しては断固ノーという人が多い。他者に求めるのなら、まずは自分自身が身を持って経験すべし、ということを実感するはずだ。「初回は指1本からで頼むよ。キミは物足りないかもしれないけど、初心者だから勘弁してね」など、自ずと謙虚になれる代表的な行為である。
上記3プレイは、どれも決してマニア性の強い特殊プレイというわけではない。むしろ、愛好家すら存在する、わりかしメジャーなプレイである。また、足コキや顔面騎乗、アナル開発をしたからといって、それらで養った「謙虚さ」が実生活に活かせるかというと、人それぞれ個人差があるだろう。とはいえ、仮に実生活で謙虚なオトコになれなかったとしても、新たな性感が開拓できれば、損はないだろう。そういった意味においても、試してみる価値は大いにアリだろう。
(文=菊池 美佳子)