昨今の歴史的な超円高で、海外発信の無修正動画サイトを利用する知り合いが増えている。ほとんどのサイトがドル払いなので、エロエロ日本男児にはうれしい状況だ。例えば、月額50ドルのサイト。1ドル=120円の数年前なら120×50=6,000円だったのが、1ドル=76円(12月10日の時点)ならば、76×50=3,800円だ。約3割引である。
円高以外でも近い将来、我々のエロ環境に大きな波が訪れるかもしれない。それは、国家が賛成と反対で揺れているTPP(環太平洋経済連携協定)への参加だ。TPPとは、太平洋に面した国同士が貿易の自由化を目指す枠組みのこと。関税をほぼ例外なく撤廃する取り決めである。
「当然のごとく、洋モノAVへの関税も撤廃となり、安く手に入るようになるでしょう。アメリカのポルノ作品がレンタル、セルともに充実する可能性が高いです。また、アダルト雑誌や写真集、アダルトグッズなども安く輸入する業者が増えることも考えられます。アメリカのエロが黒船のごとく、日本に来襲するのでは」(AVライター)
熟女モノが売れ筋の今だと、アカデミー女優であるハル・ベリーのような”褐色の熟女”、金髪碧眼のアーティストであるマドンナのような”金髪熟女”のAVが人気を呼ぶかも。90年代に彼女たちの美貌に惚れぼれした方にはうれしいかもしれないが、そんなのん気なことばかり言っていられないと、このライターは語る。
「中国版Twitterのフォロワーが300万人を突破した蒼井そらを筆頭に、日本のAV女優はアジア圏でも人気で、もちろん彼女たちが出演する作品も評価が高い。今後は、日本のAVが逆輸入され、安価で販売される可能性もあります。そのような流通の問題は、メーカーの経営にも直結するのではないでしょうか」(前出ライター)
ハリウッドの新作映画が、中国で海賊版として出回っている実態は有名な話だが、AVに関しても著作権の統一ルール作りが不可欠になるだろう。
また、アメリカのポルノ業界にとって、日本進出を最も大きく阻むのはモザイクの有無だろう。モザイク処理をすることを考えないアメリカのポルノ俳優たちは、画面内を縦横無尽に飛び回り、SEXの”48手”を超える驚愕のパフォーマンスを披露する。そのためモザイクが、下半身全てに及ぶことも考えられる。アメリカポルノ界が日本にモザイクの廃止を要求する、なんてこともあるかもしれない。
もう1つ想定されるのは、ロリ規制だろう。日本のロリAVは世界的に評判が良くない。もちろん、正規のルートで流通しているAVに出演している女優で18歳未満の女優はいないのだが、海外から見れば理解しがたい内容だけに、クレームをつけてくる団体などが出てくる恐れもある。日本のエロ業界のためにも、政府にはしっかりと対応して欲しいものだ。
(文=上条泡介)
日本進出!?