セックスの体位”四十八手”をキミは知っているか?
「四十八手」という言葉、聞いたことはあっても詳細は分からない、という人が大半ではないだろうか。そもそも日常生活で必要な知識ではなく、性に興味がある人にとっても、よほど好奇心が強くなければ48もの体位を勉強しようとも思わないはずだ。この「四十八手」を、セクシーなモデルを起用し写真で再現、モチベーションを高めつつ、実用度まで考慮した一冊が、”愛が深まるHOTなポーズ集”『LOVE48-愛の形-』(コスミック出版)だ。
そもそも、セックスの体位の起源は、インドの性の聖典『カーマ・スートラ』にまでさかのぼるといわれている。そのインドや中国から伝わった体位に日本名をつけ、春画とともにまとめたものが、元禄時代の浮世絵師・菱川師宣による「恋の睦言四十八手」「裏四十八手」。”48″という数字になった理由は諸説あるものの、相撲の決まり手が48種あったことからとするものが濃厚だ。ちなみに、AKB48の”48″の由来について、秋元康は「あくまで商品番号で意味はない」と語ったことがあるが、体位なのか相撲なのかはさておき、「しじゅうはって」という語呂の良さが関係しているのかもしれない。そう、AKB48の大ブレイクがなくとも、”48″は日本人の心の奥底に刷り込まれた数字なのだ!!
ということで、”48の系譜”最新作(!?)である本書『LOVE48 -愛の形-』だが、その基本構成はいたってシンプル。見開きで1体位を紹介するというもので、写真点数もアングルを変えた2、3点に絞り込まれている。モデルには人気AV女優&男優を起用。男性読者に向けては、ロリ系女優として絶大な人気を誇る成瀬心美ちゃんとセクシーお姉さま系の朝日奈あかりちゃんが、女性読者向けには、月野帯人と藤木一真のふたりのエロメン(女性向けAV男優の名称)が、全編に渡り全裸でポージングに挑んでいる。ただし、男優は一部黒いパンツ姿もある。AV女優をヌードモデルとして起用すること自体はそれほど珍しくないが、イケメン男優というのは時代を表していて面白い。女性向けAVも盛り上がりを見せ始めているし、意外と本書も女性読者が喰いつくものになるかもしれない。
また、それぞれの体位には、監修者である江戸文化研究家・吉永英彦氏のコメントが添えられており、「少し抜けやすくなるので注意」「膣が浅い場合は避けたほうがよいでしょう」「若干締まり具合に難のある女性とするのに適した体位」といった、男性ならば思わずうなずいてしまう&笑えるコメントが並ぶ。「抱き地蔵」「宝船」など、名が体を表していたりもするので、体位の詳細な由来などを極力省いた潔さも◎だ。
”ポーズ集”と銘打たれたこのジャンルは、これまで美術系のデッサン資料としての役割が大きかったが、近年は”怪優”麿赤兒がモデルを務めたポーズ集『ハイパーアングルポーズ集SP 怪人』(創美社)や、今年18歳でAVデビューするやいなや”最強の天然淫乱系”として大ブレイクした由愛可奈(ゆめ・かな)出演のコンセプチュアル・ポーズ集『戦う女子高生 スクールバトル編』(コスミック出版)など、よりディープ、かつエンターテインメントなものへと変貌中である。”直感的”に楽しめるこのジャンル、意外とあなどれないお宝の宝庫なのかもしれない。
追伸:本書に、砧(きぬた)という”はちゃめちゃ”な体位がありますが、「江戸時代の人もこんなことやっていたのか」と想像するだけでも、ネタとしては最強かと思います。
(文=南はにわ)
(※写真集本体に乳首の修正は入っておりません)
さて、どれから試そうか?