日本一可愛い素人再登場! 止まらない紳助のプロデュース

sinsukeshachou0527.jpg※画像は「紳助社長のプロデュース大作戦!」公式HPより

 ”日本一かわいい素人”が「週刊プレイボーイ」(集英社)に再登場したと話題になっている。話題を振りまく女性の名は下京慶子。昨年夏に放送された『紳助社長のプロデュース大作戦!』(TBS系)の新人グラビアアイドル発掘企画で見事、紳助のめがねにかなった女性だ。番組企画の一環として「週刊プレイボーイ」のグラビアを飾った彼女は、そのスレンダーな肢体とさわやかな笑顔で、ネット検索ワードランキングで上位を獲得。にわかに注目を浴び、このまま紳助の肝いりで芸能界入りかと思われていた。しかし学業を優先したいという彼女の思いから、グラドル下京慶子の誕生はならず、その後どんなメディアにも登場しなかった。

 そんな彼女が、このほど「週刊プレイボーイ」に再登場。突然の復活劇に、ネットユーザーたちはさまざまな反応を見せている。ネット住民の多くが、アンチ紳助という現状から、大方の意見が「チンスケうざい」や「紳助の愛人に興味はない」「ガリガリ好きにもほどがある」といったものばかり。それでも中には下京を擁護応援する意見も多く、将来の夢をメイクアーティストと語る彼女だが、話題が盛り上がればこのまま芸能界デビューという道も考えられる。

 それにしてもネットユーザーにおけるアンチ紳助の風潮は一向にやむ気配がない。ネットを見る限りほとんどの人々が紳助を疎ましく思っている。いかにネット世論が偏ったものになりがちとはいえ、たいていの場合は賛否が渦巻くものである。しかし紳助の場合に限ってはそれがない。ネット調査における、あらゆる嫌いなタレントランキングでトップもしくは上位を獲得しながら、好きなタレント調査ではまったくと言っていいほど顔を見せない紳助。もちろんネットだけが世論ではないから、ネットなどを使わない人々にとってみれば、紳助とは非常に魅力的な人物なのかもしれない。事実、彼はオリコンの好きな司会者ランキングで2009、10年と2連覇を果たしている。

 アンチ紳助を名乗るネットユーザーが、その理由としてよく挙げるのが、多産ぶりが目立つ節操のないプロデュースだ。多くのネットユーザーが「もういいかげんにしろ」という思いを抱いている。それは芸人や司会者といった枠を超えて活躍する彼へのねたみや嫌悪と言える。しかし果たしてそんなに単純なものだろうか。もっと別の意味があるのではないか。ネットユーザーたちは、ただ単純にいけ好かないという感情だけでアンチ紳助の旗を掲げているのだろうか。その疑問に答えるため、まずはやり玉に挙げられた紳助のプロデュース歴を簡単に振り返りたい。
 
 紳助がプロデューサーとして一躍脚光を浴びたのは、吉本興業の後輩芸人を集めて01年に結成されたアイドルユニット「WEST SIDE」だった。メンバーは、ランディーズ、ロザン、キングコングといった当時売り出し中の若手3組。関西圏に限って言えばジャニーズをも圧倒するほどの人気を獲得した。その後、社会現象を巻き起こしたとも言える「Pabo」や「羞恥心」といったユニットをプロデュース。カシアス島田として作詞もこなし、「新選組リアン」や「サーターアンダギー」といったユニットを次々に生み出してきた紳助。直近では、素人ユニット「ビーチボーイズ」を手掛け話題を集めている。

 注目するべきは、彼のプロデュースしたユニットが、すべて番組絡みでなされたということだろう。そしてアンチ紳助の原因となる問題は、そこにあるのではないか。つまり、ネット住民は紳助を嫌いな理由として「番組の私物化」や「まるでオナニーのような番組」などを挙げるが、それは紳助どうこうの問題ではないということ。そうさせている制作側に問題があるのではないか。

 つまり、彼の手掛けたユニットが成功したのをいいことに、次々と番組側は彼にプロデュースを依頼した。TBSなど、あからさまに番組タイトルで紳助プロデュースの名を冠している。局とすれば「とりあえず紳助さんに頼んでおけばいいだろう」といった感じなのだろう。しかも紳助は、きちんとその期待に応える。ますます彼のプロデュース物が増えるといった具合だ。ネットユーザーのアンチ紳助という声は、紳助自身というより、そんな局側の怠慢な番組作りに向けられているのではないだろうか。紳助を嫌うユーザーたちは、番組スタッフの怠慢さに憤っているのかもしれない。

 最近では、もはや紳助教の布教活動の一環とすら思える番組を担当するようになった紳助。もっと刺激的で斬新なテレビを見たいと思っている視聴者のためにも、そろそろテレビ界から引退を考えてもいい時期ではないだろうか。彼ほどの才能を持ってすれば、執筆や講演活動に専念するだけでも、億単位の金が稼げるのは間違いない。そして、彼の引退に伴って、テレビはまた新しい人材を探すはずだ。そうなればきっとテレビに新鮮な風が吹くだろう。紳助が心の師と仰ぐ上岡龍太郎は58歳のときに芸能界を引退した。あと数年で紳助も58歳となる。彼の電撃引退を期待したい。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
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