現役面接軍団員（左から）森林原人、佐川銀次、片山邦生、市原克也、吉村卓、鈴木一徹（隠れているが、花岡じった）去る4月12日、老舗AVメーカー・アテナ映像の創立30周年記念イベント「東日本大震災チャリティーイベント 代々木忠＋面接軍団 暴走！ 暴言！ 大暴露！」が開催された。代々木忠監督といえば、現在公開中のドキュメンタリー映画『YOYOCHU SEXと代々木忠の世界』で話題の大御所AV監督。御年73歳。AVの歴史と共に、激動の人生を歩んできたAV界の生き字引である!!
そんなYOYOCHU監督率いるアテナ映像の創立30周年記念イベントだけあり、さぞかし華やかな大物女優が集まるのだろうと思いきや、意外や意外。ステージ上にずらりと登場したのはベテラン男優陣だった。「面接軍団」と呼ばれる彼らの正体は、監督がライフワークと呼ぶ代表作『ザ・面接』シリーズに登場する男優たち。AV女優になることを夢見て、面接にやってきた一般女性やAV女優のタマゴたちに私情丸出しのセックス審査をすることで人気の、超カリスマ男優集団である。確かにセックスの腕は一流の彼らだが、AVイベントの華は女優と相場が決まっている。一体、どんな催しになるのかと不安と期待で幕開けの時を待つ。
開演から間もなく、会場となった新宿ロフトプラスワンには爆笑の渦が巻き起こっていた。開始早々大スクリーンに映し出された映像は、面接軍団の紹介VTR。その姿が、これまた情けないこと！ 素人女性に乳首を舐め回され、快感のあまり失神してしまった元AVの貴公子・片山邦生氏をはじめ、名監督と謳われながらも新人女優に恥ずかし固めをされ「あぅあぅ～」と、息も絶え絶えに喘ぐ軍団長・市原克也氏。さらに、他メーカーでは暴れ牛と恐れられている花岡じった氏が中折れしておろおろする姿など、現役軍団員7名の痴態が公開され、会場を埋め尽くす130人にも及ぶファンは大歓喜。お笑いイベントかと見まがうほど、絶え間ない笑いに包まれた。
しかし、このイベントの素晴らしさは笑いのセンスだけではなかった。コアな男性ファンの笑い声に混ざって「キャーキャー」と、飛び交う黄色い声。なんと、会場を見渡すとファンの約30％が女性客だったのだ。これは、今話題のイケメン男優・鈴木一徹氏が登場した影響も大きいのだが、一番はYOYOCHU監督が提唱し続けているセックス理論、女性に向けての性のメッセージが通じた結果だとも考えられる。
イベント終了後、YOYOCHU監督にお話を伺った。
「女性が多いのは時代の流れですね。女性の方が意識階梯の無意識レベルで、性の解放が進んでいるんです。けれども、男性はピラミッド型の力学に閉じ込められて、なかなか抜け出せない。女性は超越してるんだよね。これからは女性が男性を育てる時代。昔だってカカア連中が筆おろしなんてやってたわけでしょ？ 女性の方が何倍もたくましいことを実感したね！」
また、今回のイベントにはアテナ映像30周年記念のほかに、東日本大震災チャリティーイベントという大きな冠が乗っていた。イベントの収益金を全額、福島県災害対策本部に義援金として寄付するとのこと。チャリティーオークションも催され、監督をはじめ、参加した面接軍団員、元面接軍団員、『ザ・面接』でAVデビューを飾った若妻AV女優の管野しずか嬢たちが私物を持ち寄って出品した。中には2万円を超える高値が付く高級ワインなどもあり、イケメン男優のネクタイにも1万7000円の値段が。ここでも、女性ファンが威勢よく大枚をはたいて競り落としていく姿が印象的であった。
若妻AV女優の管野しずかさんエロとチャリティー。一見相反するものだが、ここにも監督のメッセージが隠されていた。
「大震災という国難を迎え、亡くなられた方、遺族の方は気の毒だと思うけれど、このタイミングでこうしたイベントができたことは意味があったと思っています。ファンの方たちもこの重い風潮の中、アダルトなイベントに参加しながらも救われた気分になったと思いますよ。今の男性は平和すぎてダメになった。その一方で女性は強い。これからの日本を、男性たちを引っ張っていくのは女性たちだと気付いてもらえたはずですよ」
苦しい時だからこそ、性＝生のパワーを発揮させるべき。終演後、会場に残り熱心に監督や出演者たちと語り合っていたのも、ほとんどが女性ファンだった。
「もっと早く監督の作品に出会っていればよかった。無駄に年を取った気分なの」
最後に耳にした女性ファンの言葉に、驚きと感慨を覚えた。
（取材・文＝文月みほ）
『[体験型プライベートAV]
人妻があなたの部屋にやってくる! Episode 01 』
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