3月11日に発生した東日本大震災。未曾有の大災害は、風俗業界にも大きな影響を与えている。中国や韓国から来た女性たちは、放射能漏れを心配した親から「帰ってこい」との連絡を受けている者が多く、帰国者が急増している。特に中韓の若い風俗嬢は、親元に対して「日本で勉強している」という名目で日本に滞在しているケースが多いため、あまり強く抵抗することもできないようだ。
中国や韓国の女性が働く風俗は、本番アリがデフォルトともいわれる「韓デリ」に代表されるように、格安でディープなサービスが受けられるため、風俗マニアからの人気も高かった。だが、今や韓デリや中国エステなどは帰国者が急増したために従業員が集まらず、少ない人数で何とか回している状況。売り上げが半分以下に落ちたという店も少なくない。このまま原発問題が長期化・深刻化すれば、多くの店が閉店や休業に追い込まれることは必至である。
「こないだ行った韓デリの嬢も『毎日、お父さんとお母さんから電話がかかってきて”帰ってこい”と言われる』と嘆いていました。放射能漏れの問題もありますが、韓国は地震が少ない国なので、余震の連続で精神的に参ってしまった嬢も多いらしく、それも帰国者が増えている要因のようですね」(韓デリマニア)
中韓の風俗だけでなく、日本人が働くデリヘルなども深刻な売り上げ減少に悩んでいる。この風俗業界の全体的な落ち込みは、客側の精神状態も大きく関係している。余震が続いていた時に、風呂に入るのが怖かったという人は多いが、誰しも裸の状態で緊急事態が起きることを考えると不安になるものだ。当然ながら、風俗では基本的に素っ裸になってコトに及ぶ。未曾有の大災害は、余震の恐怖におびえる男性たちのイチモツをも震え上がらせ、風俗から足を遠ざけさせてしまったようだ。
また、地震の余波で電気の供給が不安定になったことも関係しているようだ。
「計画停電の影響で、遅くなったら電車が運休して帰れなくなるのではないかという不安も大きいですね。震災の前は、仕事帰りに風俗に行くことが多かったですが、今はそういう気持ちになりません。節電で街全体が暗くなっていて気持ちがめいりますし、以前のようにパーッと遊ぼうという気も起きませんね」(風俗マニア)
深刻な風俗不況につながりそうな憂慮すべき状態であるが、余震の恐怖に負けないたくましい人たちもいるようだ。あるSMクラブの女王様は言う。
「余震が続いている時に予約が入って、マゾ男性から『縛って吊ってほしい』と言われて驚きました。一応、心配だったので低い位置で吊りましたけど、軽い余震が来ると喘いでいましたから、彼は興奮していたんでしょう……。災害すら興奮に変えるマゾの根性には、あきれるのを通り越して感心してしまいました」
性欲は食欲や睡眠欲と並ぶ、人間の根源的な欲求のひとつ。日本人の性欲の状態が如実に表れる風俗業界の衰退は、国の存亡にもかかわりかねないだけに、男性たちが安心して遊べる日が一刻も早く訪れることを願いたいものだ。
(文=ローリングクレイドル/Yellow Tear Drops)
大変な商売です。