写真:櫻井健司/モデル:庭山あい
何を欲してたのだろう。
今まで何がしたかったのだろう。
今まで何がしたかったのだろう。
TV番組で見た言葉が胸を締め付ける。
「夢は呪いだ」
本当に?
今日も車を走らせる。
何千回、何万回と見なれた光景だ。
これが日常だ。
変わることはない。延々に。
何千回、何万回と見なれた光景だ。
これが日常だ。
変わることはない。延々に。
今日より新鮮なことは結局やってこない。
より深遠な何かは婉曲的に物をかたりがたる。
より深遠な何かは婉曲的に物をかたりがたる。
毎日は退屈の繰り返しの日常だ。
明日は最悪のやり直し。
この女は想像だ。
昨日のルーティンが産んだ偶像だ。
昨日のルーティンが産んだ偶像だ。
どの街でもこの女をよく見る。
新宿で、渋谷で、上野で、参宮で、品川で。
三宿の焼鳥屋で、三重の神宮で、山手で。
新宿で、渋谷で、上野で、参宮で、品川で。
三宿の焼鳥屋で、三重の神宮で、山手で。
この女は呪いだ。
叶わなかった愛情の残像の一部だ。
いつでも会える即席の恋人だ。
叶わなかった愛情の残像の一部だ。
いつでも会える即席の恋人だ。
甘さも苦さもない。
失意も傷心も絶望も夢のような一夜も、何もない。
硝子窓一枚の隔たり、それだけが存在する。
失意も傷心も絶望も夢のような一夜も、何もない。
硝子窓一枚の隔たり、それだけが存在する。
<お芸術写真コラム「美女になにが起きている?」 バックナンバー>
【第1回】挟まりたい女