これぞ正月映画の"ウラ"本命! 12月18日公開!!

11歳美少女の清々しい殺戮っぷりに全米大熱狂! そのストイックさに”ヤラレル”観客続出!!

20101215KA.jpgヒット・ガール役のクロエ・グレース・モレッツ。今後、出演作が目白押し! (C)KA Films LP. All Rights Reserved.

 わずか11歳の女の子が、これでもかと血しぶきを浴びながら、大のオトナをバッタバッタとなぎ倒す──。そんなPTAが観たら卒倒しそうな、痛快無比のヒーローアクションがこの冬、日本に上陸する。

 くだんの映画『キック・アス』は、アンジェリーナ・ジョリー主演で映画化もされた『ウォンテッド』(’08)などで知られる人気コミック作家マーク・ミラーが原案&製作総指揮を務め、かのブラッド・ピットが率いる『プランBエンターテインメント』が製作を手がけた、全米ナンバー1ヒット作。

 スーパーヒーローへの憧れからネット通販でひそかにコスチュームをゲットして、意気揚々と街のパトロールをはじめるコミックマニアな青年が、YouTubeに投稿された動画をきっかけに、巷で”なりきりヒーロー”=キック・アスとして大ブレイク。それが思わぬ誤解を招き、なぜか地元マフィアのボスから命まで狙われるハメになって……という、これまでのヒーロー像とはかけ離れた、やたらと等身大な設定が魅力の、B級テイストあふれるアメコミものだ。

20101215KAB.jpgキック・アスとヒットガール。意図したB級テイストの中にA級の魂が宿る傑作! (C)KA Films LP. All Rights Reserved.

 だが、今回フィーチャーしたいのは、原作者でもあるミラーが、コミックヒーローに本気で憧れた自身の高校時代を投影して作り上げたという、童貞ボーイなサエない主人公デイヴの最弱っぷりではなく、デイヴ扮するキック・アスの前に突如として現れる謎の殺戮少女ヒット・ガールの、おてんばと言うには容赦がなさすぎるスタイリッシュな殺人術に他ならない。

KA-DS-D43-85.jpgヒットガールのスピンオフ作品が観たい!(C)KA Films LP. All Rights Reserved.

 のっけからチンピラには刺されるわ、ひき逃げはされるわ、学校ではなぜかゲイ疑惑が広まりまくるわ……と散々な主人公とは対照的に、実の父=ビッグ・ダディとともに、バットマン&ロビンを彷彿とさせるコスチュームで颯爽と登場しては、縦横無尽に悪党どもを蹴散らしていくヒット・ガールの姿は、まさに圧巻の一語。たかだが小学5年生の女の子がバタフライナイフをちらつかせながら、嬉々として人殺しをやってのけるのだから、そりゃ、大手の製作会社がせっかくの企画にゴーサインを出せなかったのもうなずけマス。

 むろん、古くは『タクシードライバー』(’76)で娼婦アイリスを演じたジョディ・フォスターや、マチルダ役のナタリー・ポートマンが印象的だった『レオン』(’94)などなど、過去の作品にも、ヒット・ガールのようなエキセントリック少女は数多いる。が、つねに心優しき暗殺者の庇護のもとにあったマチルダと比べても、その経験値の差は雲泥の差。世のロリコン男子につけいるスキを与えないヒット・ガールの自立っぷりは、現代っ子がゆとり世代などと揶揄されてひさしい昨今からしても、あまりに鮮烈かつ刺激的だ。

 ちなみに、撮影当時11歳だった、ヒット・ガール役のクロエ・グレース・モレッツは、この作品をいたく気に入ったらしく、製作が決まった続編への出演も快諾。ハリウッドの映画関係者のなかにもフリークが続出し、話題作へのオファーも続々と届いているという。日本で言えば、ちょうどSKE48の松井珠理奈嬢らと同い年の彼女。AKBやSKEがあの制服チックな衣装で血しぶきをあげるなんてことが万にひとつもないことを考えれば、血まみれ上等な彼女の女優魂には、もはや脱帽するしかないと言えるだろう。

KA-DS-D51-454-2.jpg完全に主人公すら食ってしまう存在感を見せつけるクロエ。大物女優への道が、今始まった!! 
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 まぁ、個人的には、生えぎわが気になってしょうがなかった『ゴーストライダー』でも飽きたらず、いつまで経っても「ヒーローになりたい病」にかかりっぱなしなビッグ・ダディことニコラス・ケイジの”中2病”っぷりからも目が離せなかったりはするのだが……。
(文=鈴木長月)

『キック・アス』HP:www.kick-ass.jp
12/18より、シネセゾン渋谷ほか全国順次ロードショー
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