低迷するソープ業界もついにIT化！　吉原のデータベース事情

カルチャー 2010年07月29日

※イメージ画像　DVD『羽田あい超高級ソープ嬢』

　2005年の風営法改定に競争は激化し、昨今の長引く不況のあおりを直接くらい、風俗業界はまさに風前の灯だ。特に被害が大きいのは、高額風俗店のソープランド。デリヘル全盛の時代にあってなお、古くからの格式や伝統に則るソープランドは、女の子の技術や教育には依然定評のあるものの、その敷居や料金の高さから利用者が減っている。そんな中、日本一のソープランド街・吉原で新たな試みが始まった。

　吉原で30年以上営業を続ける老舗ソープランドの『英国屋』が、在籍泡姫のリストをデータベース化し、客のオーダーに細かく対応できるシステムを構築した。

「将来的には、吉原全体にこのシステムを導入したい」

　同社の担当者はそう語る。「恋人ホットライン」なるこのシステム。さっそく記者も試してみることにした。

　まず、泡姫の年齢や体型といった基本的な希望を入力する。予算の指定もできて、これでぼったくりの心配もない。スリーサイズの希望も出し、その次には、女性の好みを5つ選ぶ。「可愛い」「明るい」「インラン系」など、「外見・性格・サービス」からなる28項目の選択肢は充実している。しかも、「その他」として備考欄も完備、ちょっとフェチな嗜好の強いあなたも安心して希望が書ける。

　そしてNGポイントの選択。これも「外見・性格・サービス」からなる20項目から選ぶ。「荒れ肌」「イレズミ」「痩せすぎ」「マグロ」など、ここの指定も充実だ。まさにユーザー目線の新サービスといえる。

　で、さっそく希望を入力して送信。……と、約3時間後に返事があった。

「美人ボクロはちょっと在籍がないんですが……」

　それでもその他の希望に合う一人の女の子を紹介してくれた。彼女の出勤が来週の月曜ということで、いったん保留。その間にも、美人ボクロの子が入店すれば連絡をくれるという。

『英国屋』は、条件に合わない子を無理にすすめることはしないという。その誠実さは5月のサービス開始からユーザーに評判で、売り上げにも貢献している。リーマンショックの影響からか、08年には過去最低の売り上げを記録してしまったが、新サービスのおかげで、ようやくそれ以前の水準に戻ってきた。

　確かにデリヘルやピンサロに比べ価格の高いソープランド。女の子の質や技術には絶対の信頼があるものの、その金額の大きさは、そのまま当たり外れの後悔を大きくする。同社には、今後もデータベースを拡充し、後悔のない満足度の高いソープランドの経営に励んでもらいたい。
（文＝峯尾／http://mineomineo.vox.com/）

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