日中、暇を持て余してネットにハマっている人妻は多く、この作品に登場する若妻もその一人。冷酷男爵・きみ麿というブロガーが書いた変態調教日記を見て、彼の元にやってきたという。男爵が欲求不満でやってきたのかと質問すると、
「好奇心が旺盛なだけです」
と、悪びれた様子もなく答える。その顔は、どこからどう見てもただの世間知らず。正直、駄作を掴まされたと思った。バカな主婦がハメ撮りするだけの作品なのだと。しかし、次の瞬間、それが間違いであったと判った。コーヒーショップでストッキングを脱ぐように命じられた瞬間、彼女の顔つきが変わったのだ。一瞬にしてつぶらな瞳はジュワッと潤み、眉は八の字に歪み、緊張と興奮の入り混じったM女特有の顔つきに。その変貌たるや、どこかにスイッチでもあるんじゃないかと思うほどだった。これはただのハメ撮りではなさそうだ。
その後、彼女は冷酷男爵の調教ルームへと移動するが、その頃にはすっかり雌豚へとなり果てている様子で、どんな冷たい仕打ちも嬉しそうに受け入れて行く。アルコール度数の高そうなお酒を飲まされ、頭をシェイクされた上にオナニーを命じられても不満も言わず従うどころか、彼に手マンされるや、嬉しそうに喘ぎ、尿をダダ漏らし始めるという始末。そんな彼女だけに、他人とセックスするように命じられても従順そのもの。特にバックに異常に反応し、椅子にすがりつきスパンキングされると、もっとして下さいとばかりに、エロティックな声で鳴き始めるのだ。その声は、「犯されて喜ぶイケナイ私を見て下さい」と叫んでいるようにも聞こえた。
ようやく男爵とのセックスを許された彼女は、純白の下着にウエディングベールをつけ登場。旦那にも誰にも言えない秘密の初夜を幸せそうに味わっていく。
冷酷男爵は言う。自分は確かに変態だが、自分の元に集まる女はさらに変態だと。そして、この作品がそれを証明する。暇を持て余す普通の人妻の顔をした女が、一皮むけば不貞に喜びを覚える淫乱な雌豚であったことを。これもネット社会の恩恵と言うべきなのだろうか？ 恐ろしくもあり、有難くもあり……。
（AV評：文月みほ）
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