去年のクリスマス直前、キューバ、コロンビア、アルゼンチン、ペルーなどの南米路線に力を入れていたスペイン第2位の航空会社エア・コメットが倒産したが、そのエア・コメットで働くフライトアテンダントたちが、9カ月分の賃金が未払いを訴え、ヌード写真(カレンダー)を発表したことが話題になっている。バストトップやヘアは見えていないものの、エンジンの上で寝そべる写真など、刺激的なカットが並ぶこのカレンダー。ネット上で販売されるという。
つい最近もマカオの格安航空会社「ビバマカオ」が経営難から燃料代を支払えなくなり、マカオ政府が営業権を停止。これにより、約160人の日本人ツアー客がマカオに足止めになったことがニュースになったばかり。日本のフラッグキャリアであるJALも株式上場廃止になってしまった。航空業界は全世界的に氷河期を迎えている。
さて、問題のヌードカレンダーだが、さっそくネットでは、
「外人はヌードカレンダー好きだな」
「おいおい、フライトアテンダントってのは完璧超人なのか?」
「今からでも遅くないJALもつぶせハァハァ」
といった書き込みがなされていた。
「潰れた会社にいまさら抗議?」という疑問もあると思うが、ヌードになることにより、世界中のメディアでこの問題について大きく扱ってもらうという狙いに加え、このカレンダーの売上で裁判を起こす、というのが一番の理由らしい。ネット販売なので、スペインだけではなく、世界中のスケベな男たちからの献金(?)を見込んでいるのだろう。
それにしても海外(特に欧米や南米系)では、”抗議”と称してヌードになるのが大好きである。最近でも、当サイトで取り上げたが、スペイン美女たちがオールヌードで闘牛反対の抗議活動するというニュースがあったばかりだし、今年1月、ドイツでも空港の全裸スキャナーに関して、プライバシー保護をアピールする団体約15名がベルリン空港で半裸状態になり、政府に対しチェックイン検査強化に反対するデモを行っている。また、ウクライナでは先の総選挙で、投票場にFemenを名乗る数名が上半身裸となって「わが国の民主主義は強姦される!」と抗議活動を行った。これより古いヌードデモや抗議は上げたらキリがない。
今回のような抗議以外にも、資金調達目的などでヌードになる例も海外では多い。しかもスポーツ選手のヌードなどが多く、以下の2例などはまさにそうである。
・女子サッカーオーストラリアチームが、シドニー五輪の資金稼ぎにはじめたのがヌードカレンダーの発売。全世界で5万部が完売し、歯磨きメーカーがCMに起用するなどこの企画は大成功となった。
・スペインリーグのあるハンドボールチームは経営状態が良くなく、シーズンを乗り切るためにあと30万ユーロ(約5000万円)が必要だった。そこで女子選手のヌード写真を雑誌に掲載しようと考えた。結果はすごい評判で、おかげでチームはシーズン終了までの費用を工面することができた。
上記以外にも色々あるが、ほとんどは資金が集まり、スポンサーも付くなど成功しているようだ。特に女子スポーツアスリートは引き締まったボディだけに、男性人気が高いのだろう。
今回のフライトアテンダントなども、みなルックスやスタイルがバツグンなだけに、人気になりそうだ。というか、これだけ美人揃いだとどっかの会社が引き取ってくれそうな気も。それが本当の狙いなのかもしれないが。
余談だが、男性のヌードカレンダーというものもある。ニューヨークやフランスでは、消防士のヌードカレンダーが発売されていたりするのだ。彼らは鍛え上げられたマッチョボディが多いため、女性はもちろん、男性のそのスジからの需要も高そうだ。
(文=高田コウイチロー)
空飛ぶエロス!