アキバ系アイドル、地下アイドル、ネットアイドル、AVアイドルと、アイドル飽和状態の昨今、彼女たちはどこにでもいる身近な存在に。一般人に限りなく近い企画AV女優が、ホンモノの芸能人と出会った時、彼女の心はどう揺れ、どう動くのか。以下、超有名ダンスユニットEのAと出会ってしまったC美さん(28)の証言。
4年前、私はずっと勤めていた派遣先をクビになり、求人誌を読んでは「あーでもないこーでもない」と悩み落ち込む日々を送っていました。ちょっとした気晴らしに原宿でウィンドーショッピングを楽しんでいると、黒いブルゾンの男性に声をかけられました。
「グラビアとかやってる事務所なんだけどさー、君、かわいいね」確かにかわいいと言われるのは嬉しいし、その事務所に、結構多くのタレントやグラビアアイドルがいることは知っていました。ただ、その会社がAVもやっているということもすでに分かっていました。
「でさー、AVの方でデビューしてみない? AVからアイドルになる子も少なくないんだよ」
その頃、私の年齢は24歳。そんな華々しくデビューできるとは思えないけど、仕事がなく収入がないことが何より不安だったので、私はあっさり話に乗りました。そして、予想通り、企画物女優という扱いに。言うほどかわいくないんだから仕方ないと思いました。
2本目の撮影を終えた時、急に「なんだかなぁ」という気持ちになりました。好きでもない人とヤルってちょっと違うんじゃないかと……。2年間付き合っている彼氏もいるし。
AVなんかもう辞めようと決意を固めたころ、マネージャーから電話が入りました。
「パーティーがあるんだけど来ない?」
「何のパーティーですか?」
詳細を聞くと、超有名ダンスボーカルユニットEが来るとのこと。ちょっとした好奇心も手伝って、私はそのパーティーにそわそわと赴きました。
パーティーの会場はクラブのVIPルームといった風情で、そこには15人くらいの人がいました。奥を見ると明らかに偉そうなオジサンが単体女優OとHをはべらせて悠々と座っていました。有名AV女優を個人ホステスのように扱っているところからみると、この人がパーティーの主催者なんだな、とすぐに分かりました。全員ではないけど参加していたダンスボーカルユニットEたちも彼に気を使っているようでした。
私が席の関係上、ベンチャー企業の社長だという人にお酌をしていると、奥の偉そうな人が酔っ払って、
「お前とお前はカップルになって出て行けよー」
と言い出しました。
Eのメンバーの一人とアイドルにも、
「次はお前とお前」
指されたのは、私と……なんとEのAでした。なんて分不相応な……と思ったけど、彼の口から出た言葉は意外にも、
「そうだね。一緒に帰ろっか」
でした。
タクシーの中で私は、彼氏もいるし、遊ばれたくないなという思いもあり、気を使ったふりをして、
「一緒に帰ったことにしてバラバラに帰ったらいいですよね?」
と提案しました。
が、その瞬間彼は運転手の目もはばからず私の唇を奪ってきました。イヤな気分なはずがないですよね。相手はなんせEのAだし、遊ばれてしまうと分かっていても抵抗する気になれませんでした。そして、彼のマンションへ。
彼の部屋はココナッツの香りがし、無機質で生活感のないものでした。そこに着くなり、もつれ合いながらベッドに倒れみ、結ばれました。しかし、私のアソコを舐めてくれない彼になんだか寂しい気が……。次の週、もう一度呼び出され今度はホテルでセックスしたけど、やっぱり前戯がおざなり、というか淡白でした。
その後、彼からの連絡は一切なくなりました。遊ばれたくはなかったので、それは思い通りなのかもしれません。でもやっぱりなんか、寂しいですよね。きちんと恋愛してからAと結ばれたかったです。
有名俳優、モデル、芸人、人気者である彼らは、やはりどこか神々しく、一般人にとっては危ないくらい魅力的に映るのだろう。「彼氏がいるから」という理由で突っぱねられるほど、芸能人オーラは弱くない。しかも今回のお相手が超有名ダンスユニットEのAともなれば、2人っきりになった瞬間にそうなることは避けられなかったに違いない。
(取材・文=肉食女帝K)