ハンカチ王子フィーバーは何処

「マー君」に差を付けられ過ぎたハンカチ王子 実力より人気で1位指名を目指す!?

yuukisaito.jpg東京六大学野球連盟 公式サイトより

 11月1日、神宮球場で行われた早慶戦(慶早戦)で秋期六大学野球の優勝を逃してしまった早大野球部。去年来、民放局が六大学野球の中継に復帰したのは、早大野球部の斉藤佑樹の人気があってのことだった。しかし、今年に入り、日本テレビが六大学野球側に契約の打ち切りを打診。視聴率が思ったほどに伸びなかったことが原因だと思われるが、高校野球で日本中に広まった「ハンカチ王子」も、六大学野球全体の人気には貢献できていなかったのだろうか。

 斉藤佑樹を「六大学で並の投手」と評するのは、大学野球の取材を10年以上続けるスポーツ紙の記者だ。


「彼の入学以前から、早大の主軸を担うピッチャー勢はある程度固まっていた。ところが実業(早稲田実業高校)から斉藤が上がって来て、その話題性のために登板させざるを得なくなり、元からいた選手の活躍の機会は大きく減ってしまった。彼が六大学野球の水準を大きく上回るピッチャーかというと、必ずしもそうとは言えない」

 彼の入部以来、六大学野球の観客数は増えているのは事実だ。しかしながら、斉藤の写真ばかりを撮って、降板するやいなや一目散に帰る中年女性の多さには、早大選手の中からもため息が出ているという話もある。スポーツニュースに登場する機会も多い斉藤佑樹へのやっかみもあるのかもしれない。

 それでも、メディアの注目度などからいって、再来年に卒業する斉藤佑樹を、巨人などの球団がドラフト1位指名するのは確実視されている。しかしプロ野球では、甲子園のライバルの田中将大がすでに大活躍を見せている。彼と肩を並べるレベルの選手ではない、というのが前出記者の率直な感想のようだ。

 今回の早慶戦は、そんな彼の評価を大きく左右するとされていたのだが……。いくらドラフト1位指名が確実だからといって、六大学野球で記録を残せないようでは、プロ入り後の将来に不安が残るところだ。

『佑樹 家族がつづった物語』斎藤寿孝、斎藤 しづ子(著)/小学館

 
実績さえ出せば外野は黙る! 頑張れ、佑樹!

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