リリースラッシュにユーザー大パニックです

ギャルゲー三国時代突入! 社会生活を破壊された疑似恋愛ジャンキー続出?

gal01.jpgドリームクラブ公式サイトより

 2009年、8月末からわずか3週間で、ギャルゲーファンを震撼させる3本のゲームが発売された。この3本によって、ギャルゲーの世界は「三国志か!?」といった様相を呈している。

●ホストガールと一緒にお酒と会話とカラオケを楽しみながら仲良くなっていく『ドリームクラブ』(以下、ドリクラ/D3パブリッシャー)
●『ときめきメモリアル』で一世を風靡したコナミが放つギャルゲー最新作、いつでも彼女と一緒にいられる『ラブプラス』(コナミ)
●アイドルを一人前に育て上げるという育成要素や歌・ダンスの高いクオリティで支持を得ている『アイドルマスター』シリーズ最新作DSソフト『アイドルマスター Dearly Stars』(以下、アイマス/バンダイナムコゲームス)


 Xbox360用の恋愛シミュレーションゲーム。ピュアな人しか入店できないという会員制のクラブで、ホストガールとして働くキャラクターと交流を深めるゲームだ。頑なに主張し続ける「キャバクラではない!」というスタンスや、「どう見ても『アイマス』の二番煎じじゃないか!」と批判を集めたカラオケモードの搭載、そして斬新過ぎる新機能「IIS(インタラクティブ飲酒システム。飲酒量によって、女の子の呂律が回らなくなったり判断力が鈍ったりする)」に、ユーザーたちは失笑していた。しかし、いざ発売されてみるや、女の子が酩酊状態で歌ってくれるカラオケ(「カワオケ」と呼称)、仕草のかわいらしさ、ふとましい(=ポッチャリ体型)キャラクター造形の魅力に取り付かれ、斜に構えたユーザーも次々と降参。事前の評価をひっくり返し、発売初週で4万5000本を売り上げて話題を呼んだ。

 そして、翌週9月3日に発売されたのが『ラブプラス』。90年代に大流行した『ときメモ』のコナミが制作するということで、発売前の段階から期待値は高かった。アラサー世代のトラウマや酸っぱ甘いオタクメモリーを呼び覚ます声優キャスティングや、「日本男子ラブプラス化計画」と名付けられた、特設サイトのニュース番組風ムービー、秋葉原の路上でラブレターを配布する斬新過ぎる販促キャンペーンで話題を集め、発売週で5万本近く売り上げた。現在も入手困難な状況が続く大ヒット作品となり、各社ネット媒体を中心に、ニュースでも取り上げられるほど。すべてのイベントを見るにはリアルタイムモードという、現実の時間とリンクしたプレイをしなければいけないという、社会生活を本気で破壊しにきたギャルゲーの最新形。ここで、昼は『ラブプラス』夜は『ドリームクラブ』という、規則正しい生活習慣が完成したという人もいるだろう。

 そんな中で、ユーザーの財布と健康状態に追い討ちをかけるかのように発売されたのが『アイドルマスターDearly Stars』だ。ゲーム雑誌で「ラブとか夢とか言っている場合ではありませんっ! アイドルを! 桜井夢子を! よろしくですっ!!」と『ラブプラス』と『ドリームクラブ』に挑戦状を叩きつける形で9月17日に発売されたばかり。こちらは、自分がプロデューサーとなってアイドルの成長を見届けるという、新しい形のギャルゲーとして、ゲームセンターからコンシューマへと舞台を移し、大ヒットを飛ばしてきた人気シリーズ『アイマス』の最新作。出演している声優を集めて開催されるライブは回を追うごとに規模を大きくし、チケットはプレミアム価格で取引されているほど。『アイマスDS』の新キャラクターの1人が実は”男の娘”!? という話題でネット上が騒然となったのも記憶に新しい。果たして、『ドリームクラブ』や『ラブプラス』の世界から、ユーザーを取り戻すことができるのか。

 わずか3週間の間に集中した最新ギャルゲーのリリースラッシュで、ユーザーの財布とライフサイクルはもうボロボロ。どれからどうプレイすれば良いのか、頭を抱えているユーザーはかなり多い。

 このうち『ドリクラ』『ラブプラス』をプレイ中の筆者は、現在持っているDSiが、すでに小早川凛子(※)の魂を持ってしまっているので、アイマスをやるためにもう1台DSを買うという選択肢だけが目の前に存在している。同じゲームの中で全ヒロインと付き合う経験はあったものの、複数のゲームから同時にアプローチされる経験は初めて。かつてないモテ期の到来に、頭の中が愛と夢でいっぱいだ。12月にはPSP用『ときめきメモリアル4』(コナミ)の発売も決定しており、もうどうしたらいいのか……!

 自分のような悩みを抱えている人は、おそらく数万をくだらないはず。三国志のように、最終的に1国だけが残るのではなく、もっと平和的にすべてのヒロインが1つのゲームに共存できる方法はないのだろうか。各メーカーには、このようなゲームを作った責任を取って、解決策を提示してほしいところ。争いのない、愛に満ち溢れた新しい理想郷の設立を希望します!

(※ラブプラスのヒロインの1人)

(ライター/代田橋伸二)

『ラブプラス』コナミ

 
丹下かわいいよ丹下

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『ドリームクラブ』D3PUBLISHER

 
僕のピュアネスを捧ぐ

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『アイドルマスター Dearly Stars』ナムコ

 
レッスンがんばります

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