ファンションモデルのような凛とした微笑み。抜ける様な白い素肌。磨き上げられた華奢な肉体。どこから見ても清楚なお嬢様なのだが、こんな彼女も新人AV女優だという。AV界と芸能界の垣根が低くなってきた証なのだろう。近頃、デビュー作を見るたびに複雑な思いに駆られる。おしゃれな服に身を包み、物怖じすることもなく男に身をあずけセックスを魅せていく。デビュー作だというのに見せるのではなく、魅せる技を知っている女優がなんと多いことか。
そして、彼女もまたぎこちない魅せるセックスをするに違いない。そう思いながら見ていたのだが、正常位から騎乗位へと体位が変わった瞬間。『んんっ!?』。思わず身を乗り出してしまった。勃起した肉棒を細い指で握り、スムーズに挿入したかと思うと、腰をねぶるようにゆっくりと前後させ、快感に頬を緩ませる。これは、まさにスキモノの動き。見せものではない。快感を味わうための生身のセックスだ。しかし、それでいて下品に見えないのは、彼女の生まれ持っての優雅な身のこなしゆえだろう。これが20歳のセックスだとは驚きのひと言だ。
フェラの丁寧な舌使いにも感服させられたのだが、ハメ撮りが一番の見どころだろう。もともと素顔のままでセックスをしていた彼女が、男と2人きりになったという適度な緊張感からアバンチュールを楽しむ一人の女の顔になっていく。ガバッと足を広げて挿入を待ちながら、いけない遊びに興奮していく。これぞありのままの彼女の姿なのだろう。彼女の吐息が放つ刺激的で危険な香りが、TVのこちらにいる私の臭覚さえくすぐっていった。
（AV評：文月みほ）
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