日本最大の指定暴力団である山口組が分裂し、約6年が経過した。離脱派が結成した指定暴力団・神戸山口組は山口組と争いが絶えず、警察庁は対立抗争状態と認定している。2020年末までに、22都道府県で82件もの関連事件が発生した。
これだけ見ると、日常生活がおびやかされるのではないかと不安を覚えることだろう。しかしいまは「暴力団対策法」「組織犯罪処罰法」などがあり、特定抗争指定暴力団への抑止力が働いている。
一般社会においても暴力団を社会から追い出そうと言う風潮が強くなった。現在では暴力団関係者と分かれば、マンションを借りられず、銀行口座も作れず、携帯電話すら契約できない。暴力団を社会から隔離するセーフティーネットのようなものが出来あがっていると言えよう。
だからといって絶対安全なんてことはなく、いつどこで民間人が事件に巻き込まれるかは分からない。つい最近も北海道で覚せい剤を民間人に営利目的で販売し、暴力団関係者が逮捕された。そういった金が暴力団の資金源になっていると見られている。我々民間人は再度暴力団とどう決別していくべきか、より深く考えていくことが必要だ。
やたらお堅い内容で始めてしまったが、エロゲーにも暴力団の抗争をテーマにしたものがある。良質な凌辱ゲーで定評のあるGuiltyeXがリリースした『 虜の契~家族のために身体を差し出す姉と妹~』だ。このエロアニメ版がなかなか実用性が高く、メリー・ジェーンからリリースされている。
以下があらすじだ。
耶雲里緒と耶雲未夢は、家庭の事情により少し暴力団「耶雲組」の組長である祖父に育てられていた。暴力団の家族という特殊な環境ながらも幸せな生活を送っていた。
しかしある時を境から、「満組」と縄張り争いに発展してしまう。満組は最近急激に勢力を広げていた新興組織だった。耶雲組に何度か「傘下に入れ」との打診があったが、耶雲組は受け入れなかった。
そんな時、耶雲組長が倒れ入院してしまう。このままでは組長不在の耶雲組が、満組の傘下になってしまうのは目に見えていた。
その時「印南組」の組長、印南賢蔵が耶雲組を尋ねて来る。印南は耶雲組と少々因縁があるのだが今回は耶雲組を助けるためにある提案を申し出てきた。
それは総会が終わるまで里緒か未夢を自分のオンナとして差し出せば、満組と話を付けるというものだった。危険な橋を渡るための代償と、耶雲組の裏切りを防止するための「人質」を要求してきたのだ。
耶雲里緒は組と家族を守るため、組を守るため里緒は3週間、印南組長のオンナとして暮らすことを決意する。
印南組での想像を絶する凌辱生活が始まる……。
原作の『虜ノ契 ~家族のために身体を差し出す姉と妹~』は基本輪姦ゲーだ。徹頭徹尾やりまくる。組長、もしくは組員が入れ代わり立ち代わり里緒に乱暴するゲームなのである。
エロアニメ版『虜ノ契 ~家族の為に身体を差し出す姉と妹~ 上巻「恥辱の契約」』も基本は同じだ。冒頭に3分程度の経緯説明があり、その後はひたすらエンディングまで輪姦シーンが続く。しかしヒロインの里緒はいくら輪姦されても心が折れない。組のために耐えて耐えて耐え続ける。彼女があまりにも健気なので、輪姦ものが苦手な方は心を痛めてしまうかもしれない。
後編となる『虜ノ契 ~家族の為に身体を差し出す姉と妹~ 下巻「姉妹の絆」』になると、前編でモブだった妹・未夢がメインヒロインに昇格し、姉と一緒に輪姦される。後編も前編と同じく、冒頭3分を過ぎたらエンドロールが終わるまで、延々と輪姦だ。ただ、後編には未夢のアヘ顔や里緒の恍惚とした表情がクローズアップされるので、前編よりは凌辱色が和らぐ。
9割がエロシーンなので、実用性は申し分ない。しかしあえて欲を言えば、もう少し姉妹のキャラに差を付けても良かったかもしれない。また、もう少し凌辱表現に幅があっても良かったかもしれない。終始輪姦なので、好みでない人は単調に思える可能性はゼロではない。
とはいえ全体的には作画は安定したほうだし、エンドロール後にオチが来る演出も面白かったりもする。エロ目的ではなく、普通にアニメとしても楽しめる良作だ。
(文=穴リスト猫)