【風俗23区】大田区蒲田の今:飲んでヌイて湯に浸かれる街

いま、東京のあの区、あの街、あの駅周辺には、どんな風俗があるのか、はたまたなくなってしまったのか…。それを探索するコーナー。今回は大田区を探索してみた。

大田区の風俗

 田園調布に町工場、ゴジラに破壊された街…。たしか、羽田空港も大田区だと思ったけど、大田区って風俗街あるのか? 今回はそんな不思議な街「大田区」の風俗を探ってみた。

 大田区があるのは東京23区の南の端っこ。北側は品川区、目黒区、世田谷区と隣接し、南側には多摩川が。それを渡れば神奈川県川崎市である。

 南東部には東京湾に隣接する空の玄関・羽田空港があり、北東部の平和島には東京流通センターや大田市場が。高級住宅街・田園調布は北西の端っこにある。

 主要駅はJR、東急、京浜急行共に蒲田駅となる。ただし、京急蒲田駅はJRや東急の駅とはかなり離れているので利用の際は要注意だ。品川区の回に登場した、戦後にRAAがあった街・大森海岸は、品川区との区界にある。大森海岸駅は品川区だが、JR大森駅は大田区となる。その大森駅前にかつてあったソープランドは、現在は閉店している。

 大田区の風俗をググってみると、その多くがあるのが蒲田駅周辺だ。他にめぼしい歓楽街もないことから、大田区の風俗は蒲田にしぼって良さそうだ。JR蒲田駅周辺の歓楽街は東口と西口に別れている。まずは西口からみてみよう。

 西口駅前は、広場を中心に放射線状に路地が伸びている。駅を背にして右にある工学院通りには、2000年代初めまでソープランドがあった。遊びに行ったことがある知人の話では、

「どんな女のコがいるのか怖いもの見たさで行ったことがあるが、ヘソまであるデカパン履いたおばちゃんが現れて詰んだ(泣)」

 と教えてくれた(笑)。

 同じ頃、駅正面の路地を入ったあたりに別の知人行きつけの韓国エステあり、一緒に行ったことがある。大量の蒸しタオルで身体を温めてからマッサージしてくれ、その途中に手コキがあり、さらにマッサージで仕上げてくれた。

 知人がいるはずの隣の部屋からは、「ビターン、ビターン」という大きな音が聞こえ、どんなマッサージ(手コキ?)をしているのか非常に気になった。

「これぞ本物の韓国エステ」と思える良店だったが、現在は中華エステに取って代わっているようだ。

西口には蒲田風俗を代表する大陸エステがそこかしこに散在している。他にも麻雀、ネットカフェ、ガールズバー、外人パブ、アジアンレストランと西口の夜は色とりどりだ

 駅前に立つと目立つのは、正面左側の大きくて派手なアーケードの商店街だ。「サンライズ蒲田商店街」と「サンロード蒲田商店街」のふたつが並んでいるので、「あの店はどっちにあったっけ?」とカン違いしやすい。

サンライズ蒲田商店街
サンロード蒲田商店街

 この取材の時も、「以前来た時は、商店街の中に客引きをする妖しいエステがあった」という記憶があって、歩きながら探したが閉店したのか見つからなかった。

 立派な商店街のある西口だが、風情の残る飲み屋路地もある。JRの高架に沿って並ぶ「バーボンロード」と呼ばれる路地と、その隣を並行して走る狭い路地には小さな飲食店が並んでいる。取材時は緊急事態宣言下で閉店している店も多く、賑わいはなかった。

 蒲田駅を挟んで反対側にある東口へ。こちらも、駅前にはやっぱり飲み屋路地がある。客引きはこちらの方が断然多いことから、キャバクラやガールズバーなどはこちらがメインとわかる。

 客引きが多いのは、東口正面にある中央通りとその右隣に並行して走る路地だ。このふたつの路地が蒲田風俗の中心と言えるだろう。キャバクラにガールズバー、おっぱいパブ、ピンサロが点在し、奥にあるマンションは風俗マンションとして有名だ。

 20年ほど前の店舗型ヘルス全勢期の頃にはマンヘルが入っていて、現在もデリヘルの事務所や待機室がある。

ピンサロも飲食店なので、緊急事態宣言下は閉店している店も多い
この日営業していた紳士の社交場・ピンサロはここだけだった

 東口も西口と同じくコロナウイルスによる緊急事態宣言で、週末なのに酔客はまばらで閉店している店も少なくない。そして、日が暮れると飲み屋路地の隅っこに立つのがポン引きおオヤジたちだ。先の風俗マンションには一発屋も入っていて、酔客をそこに連れていく。

2014年取材当時。マンションの部屋を開けるポン引き

 以前、筆者が入ったときは、タイ、台湾、フィリピン、日本の女のコがいて、日本人はイチニー、外国人はイチと言っていた。

「タイの女の子がサービス良くてオススメだよ」

 そう推していたが、日本人をお願いすると鍵の閉まった部屋に案内するや、

「お客さん、日本人がいいんだってよ」

 誰にともなくそう言い訳じみた声をかけ、衝立てとアコーディオンカーテンで4部屋くらいに仕切られている中から、日本人の女の子のいる小部屋のカーテンを開けてくれた。

 たぶん次はタイの女の子の順番だったのだろう。隣の小部屋からはタイ語で話す女のコ同士の会話が聞こえてきた。

大柄な女のコ。カーテンの向こう側が玄関で、個室は左

  お相手のコは、北海道出身の25歳。決してブスではないが働き者でもなさそうな普通のコ。

「ここはデリヘルみたいに出勤管理に厳しくないから」

 悲壮感を感じさせない笑顔でそう言った。

 しかし今回は、日曜日だったせいかコロナの影響なのか、20時まで待ってもポン引きは現れなかった。

いつもこのへんにポン引きオヤジが立っている。そして昔本サロがあったのもこの路地だった

 駅を背にして左側の路地を進むと、すぐに見えてくるのが大きなピンサロの看板だ。看板は2店舗の名前があるが、それらしき店の入り口はひとつだけ。おそらく以前の店の看板を撤去せずに店が替わっているのだろう。

看板は二店舗あるのに、それらしき店の入り口は右側のひとつだけ

 そして、今回は行かなかったが蒲田には温泉施設があり、お湯に浸かった後に様々なライブや演芸が楽しめる。餃子でも有名な街で、複数の有名餃子屋がある。

 ピンサロにデリヘル、一発屋まで、東京最南端の歓楽街はけっこう遊び処満載。ヌイたあとは餃子食って温泉浸かって、東京にいながらにしてリラックスできるけっこういい街なのだった。

岩のりラーメン『潤』。7時過ぎに入った時はガラガラだったが、8時が近づくと行列が

エステは中華だけでなく、韓国やタイエステもあった

大田区で遊べる風俗データ

ピンサロ 4軒
デリヘル 約120軒
ホテヘル 2軒
デリエステ20軒
ラブホ  27軒

(取材・文=松本雷太Twitter@raitama36

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