エロ本ベテラン編集者と素人女たち/ブッ飛び素人モデルFile
1998年から2018年7月まで、20年間にわたり編集者としてエロ本に携わってきたという川田拓也氏(49歳)。ハードでエグいマニア誌から始まり、引退までの13年はコンビニ系のアダルト誌を編集。趣味と実益を兼ね「ハメ撮り写真は極力自分で撮る」が信条だったとか。 そんな氏がエロ本編集者人生を振り返り、今思うのは「風俗嬢よりAV女優より、いろんな意味で本当にエグいのは素人女性!」だということだそうで…。川田氏が、足かけ20年でハメ撮った720人以上の女性の中から、今でも忘れられないブッ飛び素人モデルとのエピソードを蔵出しする。 |
舞(43歳・主婦)
「仮面夫婦」なんて言葉がございますが……世の中に、夫と離婚したくても我慢して夫婦生活を続けている女性がどれだけいることでしょうか。
エロ本モデルの求人広告につられて面接にやってくる女性の中にも主婦は多いのですが、そういった方々にも、
「家庭内別居中です」
「夫とセックス? 何年もしてないですねぇ。考えただけで鳥肌たつんですけど(笑)」
「夫元気で留守がいいって、あれ、本当ですよ」
「今思えば、なんであんな人と結婚したんだか」
夫の話になると出てくるのは愚痴ばかり、というパターンがめっちゃ多いんですね。
ま、夫婦円満で何不自由なく暮らしていたらエロ本モデルをやってみようなんて、これっぽっちも思わないでしょうからね(笑)。
では、なぜ夫婦仲が悪くなってしまうのか。
それは人それぞれ。色んな理由があるでしょうが……もっとも分かりやすいのが、夫婦どちらかの浮気発覚。
これはもう決定的。浮気された方は気持ちの整理がつかず、結局は離婚に至る、って場合が多いですよね。
ところが、夫の浮気が発覚したのを機に、離婚するどころか逆に、雨降って地固まっちゃった(しかも、一般人には絶対に理解できない特殊な決着方法で!)という激レアさんもおりまして。
その女性ってのが、エロ本モデルに志願してきたアラフォー主婦の舞さん。ムチムチグラマーなボディで熟女の色気をプンプンさせてる奥さんでした。
その上、雰囲気だけでなく、実際に絡んだ感じがエロいのなんの。
フェラチオすれば舌の動きが艶めかしいネットリ系で、受けては感度抜群のびしょ濡れマ〇コで……。
(こりゃ、相当遊んでると見た)
って感じだったんですね。
で、お口に1発目を発射させてもらった後、ちょっと休憩しましょうかってときのことです。
「すみません、ちょっと電話していいですか?」
休憩中、彼女がそう言って電話を掛け始めたので、誰が相手でもエロモデルの撮影中だなんてことはバレてはいけないだろうから、僕は物音を立てないよう部屋の隅っこでじっとしてたんですね。
ところが!
「うん、そうそう、いまホテルで撮影中。大丈夫よ、カメラマンさんもすごくいい人だから……うん、そうね、夕方の6時には帰れると思う、はいはい、じゃあね、はーい」
なんか、エロ本撮影のことは知ってる相手との電話だった様子でして……気になったんで聞いてみたんです、電話の相手はどちらさま? って。
そしたら、返ってきた答えにびっくり仰天。
「あ、ダンナです、ダンナ。うちはお互い干渉しないシステムなんですよ(笑)。ダンナはダンナでヨロシクやってるので、私もナニしても大丈夫なんです」
えーーーっ、って感じでしょ?
寝取られ系なんてジャンルが人気で、夫公認の浮気妻なんてのはAVでは定番になりつつありますが……。
興味津々で、夫婦がその境地に至った経緯を聞いてみたんですね。すると……?
「夫の不倫が発覚したのは4年前だったかなぁ。それまで夫婦仲が良かっただけに、私の頭の中は裏切られた悔しさでいっぱいでしたよ。最初のうちはケンカばかりするようになっちゃいましたしね」
と、ことの発端を話してくれた舞さん。
聞けば、どうしても夫のことが許せなかった彼女は、やがて夫の世話の一切を拒否。夫婦仲は修復不可能なほど悪化してしまったんだそうです。
「もちろん離婚も考えました。でも当時、子どもは6歳。夫にも懐いていたし、この子が悲しむと思ったら、離婚には踏み切れなかったんですよね」
ま~ねぇ、とくに小さなお子さんがいるとね。これ、仮面夫婦が離婚を思いとどまる理由の第1位ですよね。
それはともかく、離婚は思い止まったものの、夫に対する怒りは一向に収まらない舞さん。
「時間が経てば経つほど、仲直りのセックスをしようという気も失せてくるじゃないですか。でも、そのうちオナニーばかりで欲求不満が溜まっちゃって」
ご主人の浮気が発覚して1年ばかりほぼ口をきかない生活を続けた揚げ句、彼女は驚きの提案をすることに!
「もうさ、お互いに不倫を公認しない? って言ったんです」
つまり、あなたのプライベートには干渉しない代わりに、私も勝手に外でエッチするね、って宣言したようなもの。
もし、あなたが家庭内別居中の奥さんからこんな提案をされたら……どうします?
まあ、それはさておき、夫の公認を得た(ムリヤリ認めさせた?)彼女は、主に出会い系サイトで男漁りを満喫するようになり、特定の不倫相手までデキちゃったりして……。
ところが、ここで不思議な現象が起きることに。
外で遊ぶようになってしばらくすると、不思議なことに夫への怒りがおさまってきたというんですな。
「ホント、不思議なんですよねぇ。不倫相手と上手くいくと、夫への不平不満も感じなくなってきたんですよ。最初から夫に期待しなければ、なにをされても腹が立たないっていうか(笑)。今では子どもの教育について話し合う以外に、お互いの不倫相手のことで相談し合ったりしています。まぁ、ダンナとセックスはしてないし、今後するつもりもないですけどね」
そこまで話すと、
「さ、撮影再開しません? さっき、お口で出してあげたんだから、今度は私の方を気持ちよくさせてもらわなくちゃ」
なんてことを冗談交じりに言う舞さん。
もちろん、ご期待にそえるよう、こちらもカメラ片手に精一杯腰を振らせていただきましてけどね(笑)。
いやはや、世の中にはいろんな夫婦がいるものですよね。崖っぷち夫婦の揉め事の解決も、離婚だけではないってことですな!
(文=川田拓也)