美咲かんなエッセイ:ふしだらな気持ち「気分転換のはずが」

セクシー女優・美咲かんな連載エッセイ「ふしだらな気持ち」

美咲かんな

気分転換のはずが

 最近、頭がボーッとしているような気がする。めまいがするとか具合が悪いということではなくて、シャキッとしていないというか、要するに眠いのだ。立春も過ぎ、気温が高い日もたまにある。「春眠暁を覚えず」というほどまだ春ではないが、陽気を感じずにはいられない。

 原稿を書こうと思ってもネタがないというのは常日頃からこぼしているが、いざ何かしら書こうと思っても頭が働かないという日が続いてしまった。夜はきちんと寝ているし、一般的に考えれば睡眠不足なわけがない。それでもこんなに目も頭も冴えないのはおかしいなと思い、色々試してみた。

 まずは日光をしっかり浴びることにした。

 天気が良い日は一歩外に出ると心が弾んでしまう。紫外線が頭のてっぺんから体を消毒し、リセットされていくような感覚だ。出不精人間は「せっかく外に出たんだし!」と、つい欲が出て歩くのを頑張ってしまうが、そうすると次の散歩のハードルが上がってしまい、出不精が加速するのでとにかく「ほどよく」を心掛ける。

 そして食生活だ。

 食生活も結構その年や時期によって傾向というかマイブームがあるのだが、最近はあまり好きではなかった魚料理をよく食べることにしている。

 「さかなさかなさかな~」のフレーズでお馴染み、今や懐かしい「おさかな天国」で「魚を食べると頭が良くなる」と言っていたのを思い出し、食事に魚を増やすことにした。

 魚が好きではないといっても刺身や寿司は好きでそれなりに食べるが、煮魚や焼き魚が少ないのでそのへんを増やしたという感じだ。頭が良くなったかどうかはさっぱりわからないが、赤身の肉や加工品も同時に減ったので、腸の調子(ダジャレではない)は変わった気がする。

 と、そこまで書いたところでまた手が止まってしまったので、仕方なくさっきオナニーをしてきた。別に楽しんできたわけではない。気分転換のため、あくまで「仕方なく」だ。

妄想女子のオナニー

 最近のおかずはエッチなイラストだ。映像作品は音や視覚の情報が多く、巧みに興奮を引き出してくれるが、イラストは動きや音がないので想像を膨らませるのにはもってこいだ。

 どちらかというと映像は作り手の意思が強く表現されがちでどこか一方通行に感じてしまうこともあるが、一枚のイラストは情報量が少ない分、シチュエーションや音、その場の雰囲気など細かいところまで妄想しやすい。

 昔から妄想女子で、オナニーのおかずは脳内で足りてしまうのだが、たまに飽きがくるので新しいアイデアを求めてインターネットの海原を彷徨っている。

 そういう意味ではAVも同じなのだが、つい自分の好みのシーンまで早送りしてしまったり、想像したいがためにあえて消音で見てしまったりする。その度になんだか申し訳ない気分になってしまうけれど、静止画ならその後ろめたさがない分気持ち的には楽だ。

 今のところ男性としか交際をしたことがないので、男性は恋愛対象であるはずだが、オナニーのおかずは専ら女性だ。何年か前に男性のオナニー姿にハマった時期もあったが、それ以外はずっと女性にエッチな魅力を見出している。特にこの仕事を始めてからは女性との絡みもあり、より一層女性の魅力を知ってしまったのかもしれない。

 AVでも静止画でも関係なく「女性をおかずにしている」というと「自分に置き換えているのか?」と聞かれるが、置き換えているわけではない。だが、感情移入をした上で想像を膨らませるということはある。ちょっと何が言いたいのかわからないと思うが、自分でもよくわからなくなってきた。

オナニー大好き女優

 最初は頭がボーッとする話をしていたはずだったのに、いつの間にか完全にオナニーの話になってしまった。オナニーについてもっと色々議論したいところだが、語るにしてもオナニー中のことというのは、実際よく覚えていないような気がする。おかず選びやおかずを味わうこと、そして昇っていくことに必死すぎるのだ。無我夢中で楽しんで、気づいたら2時間経っているなんてこともあるくらいだ。

 「オナニー大好き女優」なのだから、これからはオナニー中に気づいたことや感じたことをメモして、このように語る際にはしっかりと伝えたいことを伝えられるようにするべきかもしれない。その場合は右手にボールペン、左手に電マだろうか…なんて考えていたら頭が冴えてきた気がするので、ここらで一丁新しい妄想でもしてこようではないか。

美咲かんな

【美咲かんな】
生年月日:1994年7月3日
スリーサイズ:T158・B85・W58・H88(cm)
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